8日間64時間におよぶ2019年F1プレシーズンテストが終了、Formula1.comがその間のデータを分析し、10チームの現在の序列を導き出し、最終的なコンストラクターズランキングをも予想した。
Formula1.comは、開幕戦オーストラリア前のパフォーマンスでは、フェラーリがトップであり、1ラップの速さではメルセデスへのアドバンテージはさほどなかったものの、テスト中のロングランペースではフェラーリが大差で勝っていたとしている。懸念材料はテストでトラブルが連発したことだが、最終的に2019年にフェラーリがタイトルを獲るとの予想がなされた。
メルセデスは、現時点の位置は2番手、最終的なポジションも2位にとどまると予想されている。しかし、テスト中は全体的にフェラーリに比べて低調に見えたメルセデスだが、最多周回数を走り切っていることもあり、実際にシーズンが始まった時には強さを発揮する見込みは十分あるとして、「パニックに陥る必要はない」と、反撃の可能性も示された。
開幕戦前の時点で3番手に来るのはルノーであり、レッドブル・ホンダは4番手であると結論づけられている。ただし、最終的なランキングではレッドブル・ホンダが3位をもぎ取るものと予想された。
テスト中、地道にプログラムをこなし続けたルノーは、周回数でもクイックラップでもメルセデスとフェラーリに次ぐ3番手だった。シーズンが経過するなかで、ルノーはレッドブルに上回られる可能性はあるものの、ビッグ3チームとのギャップを大幅に削ったことは確かで、2019年中に表彰台に上がるチャンスもあるかもしれないと、ポジティブな予想がなされた。
■「レッドブルは開幕前に万全の準備ができなかった」
レッドブルについては「大失敗のプレシーズンではないが、特によかったわけでもない」とFormula1.comは記している。
「新パートナーであるホンダとの初テストはとてもいい形でスタートし、最初の6日は順調だった。しかし最終日前日にピエール・ガスリーがテスト中、2度目のクラッシュを喫したことで、チームは後れを取った」
「毎日のように新パーツを持ち込んでいたが、スペアは限られており、ガスリーによってマシンにもたらされたダメージが大きな影響を及ぼし、最終日、マックス・フェルスタッペンは結局29周しか走行できずに終わった」
「レッドブルは周回数では全体の8位にとどまっている。(テスト中に発揮した)純粋なペースでは7位だったが、それはピレリの最もソフトなタイヤC5を使って燃料を軽くして走るというテストができなかったためだ」
「一方で、データで見ると、レッドブルのロングランペースは、トップに位置するとみられるメルセデスやフェラーリと比べても非常に強力なようだ。また、ドライバーはふたりともポジティブな感想を述べており、彼らは、開幕に向けて大きなチャンスがあると大いに期待しているように見える」
■トロロッソはシーズン中に後退との予想
レッドブルの姉妹チーム、トロロッソ・ホンダは現在のポジションは6番手、最終的なランキングは9位と予想された。
レッドブルとの技術上の協力関係をさらに深めたトロロッソはテスト中に速さを発揮。テストでのベストタイムでは4位だった。一方で、ロングランペースはよくなく、「下から2番手」だったという。しかし、多くの走行距離を重ねるというテストでの最優先事項のひとつを達成したことはポジティブな要素であると評価された。
Formula1.comによるF1チームのパワーランキングは次のとおり。
■2019年F1全10チームのパワーランキング
開幕前のランキングチーム最終的なランキング(予想)1位スクーデリア・フェラーリ1位2位メルセデス-AMG・ペトロナス・モータースポーツ2位3位ルノーF1チーム4位4位アストンマーティン・レッドブル・レーシング/ホンダ3位5位リッチ・エナジー・ハースF1チーム/フェラーリ5位6位レッドブル・トロロッソ・ホンダ9位7位アルファロメオ・レーシング/フェラーリ6位8位マクラーレンF1チーム/ルノー7位9位スポーツペサ・レーシングポイントF1チーム/メルセデス8位10位ロキット・ウイリアムズ・レーシング/メルセデス10位
※分析:Formula1.com