レッドブルF1で4度のワールドチャンピオンを獲得したセバスチャン・ベッテルの実弟であるファビアン・ベッテルが2019年、ドイツを中心に開催される人気GTカーシリーズ、ADAC GTマスターズにHTPモータースポーツからデビューする。
2017年にアウディTTカップでレースデビューを果たしたファビアンは現在20歳。本格的なレースキャリア2年目となった2018年はコンラッド・モータースポーツに加わり、ヨーロッパを転戦するワンメイクシリーズであるランボルギーニ・スーパートロフェオ・ヨーロッパに参戦した。
そんなファビアンは今季、メルセデス陣営の強豪HTPモータースポーツが走らせるメルセデスAMG GT3のドライバーのひとりに抜擢され、母国ドイツを中心に行われているADAC GTマスターズに挑むこととなった。ペアを組むのはフィリップ・エリスだ。
26歳のイギリス人ドライバーは2018年シーズンもADAC GTマスターズに参戦。フェニックス・レーシングのアウディR8 LMSを駆り、シーズン開幕戦オッシャースレーベンではポール・トゥ・ウインを飾った。
また、エリスはファビアンも出場した2017年のアウディTTカップで年間5勝をマーク。見事その年のシリーズチャンピオンに輝いている。
そんな若手ドライバーふたりを新たに迎えるHTPモータースポーツのチームマネージャー、ノーベルト・ブルックナーはファビアンとエリスを次のように評した。
「フィリップ・エリスとファビアン・ベッテルのふたりは、この分野における最高のGTジュニアドライバーだ」
「フィリップは昨年、競争の激しいADAC GTマスターズの最前線でトップに立つために必要なスピードがあることを、自ら証明してみせた」
「一方のファビアンは(まだ)彼のレースキャリア3年目だが、彼はテストドライブの時に我々に大きな印象を与えたんだ。彼には才能があり、野心的で、学ぶことにも熱心だ」
「それゆえファビアンはADAC GTマスターズの非常に高いレベルで成功するためのすべての資質を持っている考えている」
2018年シーズンは2台のメルセデスAMG GT3でシリーズに参戦し、マキシミリアン・ゴッツとマーカス・ポマーのコンビが最終戦までタイトルの可能性を残しながらも、クラッシュによって戦いを終えたHTPモータースポーツ。2019年は現時点で2台目の登場が確定していないが、若手ドライバーコンビの力を借り昨シーズンのランキング4位、5位を上回る戦績を目指す。