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1分35秒台に突入。新人パロウの驚速ぶりとSF19のポテンシャルの高さ【スーパーフォーミュラ第1回公式合同テスト:初日午後】

2019年03月04日 18:11  AUTOSPORT web

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スーパーフォーミュラ鈴鹿合同テストの初日トップタイムをマークしたアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)
今年から導入されるニューマシン、SF19の初めてとなるスーパーフォーミュラ第1回鈴鹿合同テストは3月4日、初日の午後セッションが行われたが、ルーキーのアレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)がトップタイムをマークする結果に。しかも1分35秒に突入する驚速タイムとなった。2019年のスーパーフォーミュラは、まさに異次元の速さでの戦いになりそうな予感だ。

 15時から始まった初日午後のセッションは、ウエットコンディションで始まった。午前セッションの後に若干雨粒が落ちたため、午後のセッション開始時は降雨はなかったものの、路面は濡れている状況。それでも少しずつ乾き始めるコンディションだったため、コースインしたマシンたちは濡れている路面を探して、タイヤのオーバーヒートを抑えるラインで走り始めた。

 その半乾きの状態で、まずはルーキーの坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)がトップタイムをマークすると、その後、同じくルーキーのルーカス・アウアー(B-Max Racing with motopark)がタイムを塗り替えトップに立った。

 するとセッション開始25分が過ぎて、小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)がそれまでのトップタイムを3秒も更新する1分42秒708をマーク。スリックのドライタイヤを投入してのタイムと推測されている。

 その後は各車ともスリック/ドライタイヤに履き替え、次々とタイムを更新。平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が1分40秒172を記録して首位に立ったかと思えば、野尻智紀(TEAM MUGEN)が1分39秒705をマークしてトップを奪い、路面コンディションが次第に良くなっている状況がうかがえた。

 だが、各車次第にタイムアップを果たしていくなか、セッション開始から50分を過ぎた15時51分にトリスタン・シャルパンティエ(REAL RACING)がスピン。ヘアピンの立ち上がりで逆向きにストップしてしまい、この日初めてとなる赤旗中断となってしまった。

 それでも10分後の16時01分にはセッションが再開される。その間にサーキットに強い日差しが訪れ、路面は急激に良化した。セッション再開直後に今季VANTELIN TEAM TOM’Sに移籍したニック・キャシディが1分39秒664でトップを奪うと、その後はパロウが1分39秒084をマークして首位を奪った。

 この時点での使用タイヤはミディアムタイヤがほとんどで、ソフトタイヤを履いたマシンも数台見られたが、いずれにしてもユーズドタイヤと推測される。

 その後、福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分38秒707までタイムを上げたところで赤旗提示。モニターに映らず詳細は不明ながら、どうやら第3コーナーでアウアーがストップしてしまった模様で、このセッション二度目の中断となった。

 再開後、セッション終盤には各車アタックラン。するとパロウが1分37秒337をマークし、この時点で昨年最終戦鈴鹿で山本尚貴がマークした1分37秒909のポールポジションタイムを更新。そして上位は1分37秒台のタイムの中で拮抗しはじめる。

 そのままトップタイムは動かずと思いきや、そのパロウが二度目のアタックに入り、しかも全セクターでファステストタイムをマーク。なんと、1分35秒台に入る1分35秒904を記録して、2番手にその時点で1.5秒差という驚速タイムをたたき出した。

 その後、山下健太(KONDO RACING)、キャシディ、中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)がパロウに迫るタイムをマークするも、いずれもパロウのタイムには届かずチェッカーとなった。

 最終的に初日午後はルーキーでもあるパロウが、昨年最終戦のポールタイムを2秒更新して初日の総合リザルトの最上位に名を連ねた。パロウのパフォーマンスの高さと、そしてSF19のポテンシャルの高さを示す公式合同テスト初日の内容となった。2番手には山下、3番手にはキャシディ、一貴、関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、国本雄資(KONDO RACING)とトヨタエンジン勢が6番手まで続いている。

 第1回公式テストは翌3月5日に鈴鹿サーキットで2日目の最終日を迎える。初日の時間変更によって、2日目は9時00分~11時45分、14時45分~17時15分に開催される予定だ。