メルセデスF1のルイス・ハミルトンは、2019年の開幕戦に向かうにあたってはフェラーリが明らかに優位にあり、ペースの面では他のチームよりも大きなアドバンテージを有していると語っている。
現F1世界チャンピオンのハミルトンは、バルセロナ-カタルニア・サーキットでの8日間のプレシーズンテストで目にしたことをもとに、フェラーリの『SF90』は彼のメルセデス『W10』よりも1周あたりコンマ5秒速いかもしれないとの見解を示した。
金曜日に報道陣からライバルチームがどれほど速いと思うか尋ねられたハミルトンは、「確かではないけれどコンマ5秒速い可能性があると思う。可能性としてはそのくらいだ」と答えた。
だがハミルトンは、その予測は現時点では純粋に推測であることを認めた。
「(シーズンが始まるまでは)本当には分からない。どのチームもパワーモードや燃料使用量はそれぞれだし、他のチームが何をしているのかは分からないからね」とハミルトンは続けた。
「つまり、メルボルンで初めて知ることになる。そうして最初の4レースが終わってから、自分たちがどの位置につけているのかが分かるんだ」
スペインでテストされたマシンは、2週間後にオーストラリアのコースに持ち込まれる完成版とは異なるものであり、改良を施す時間がまだあることも、ハミルトンは指摘している。
「マシンは今では使い古されてしまったから、新しいコンポーネントやその他のものに交換することになる。面白くなるよ」とハミルトンは説明した。
「このテストで得た多くのことを分析し、レースに向けては何カ所かで改良を行なうことになるだろう」
「確かに、時間はそう多くはない。でも来週マシンを理解していくなかで、少なくともコンマ1秒向上させるつもりだ」
フェラーリがテストで見せたようなパフォーマンスの向上を果たした場合、これまでで最も厳しい戦いのなかで、タイトル防衛に全力を尽くさなければならなくなるとハミルトンは認めた。
「簡単でないことは確かだ。当然ながらより厳しいものになる」とハミルトンは語り、コンマ5秒程度と予測されるスピードの不足について以下のように語った。
「昨年ほどには遅れをとってはいないと言える」
「昨年はただでさえ多くの場面でチームとしてパフォーマンスの不足があり、盛り返すためには予想されていた以上の力を尽くさなければならなかった」
「今はパフォーマンスが不足していた、昨年以上の地点に到達しなければならない」
「つまり、より一層のパフォーマンスを引き出す必要があるということだ。けれども、そうするためには慎重になる必要がある。限界まで追い詰められ、ミスをする可能性があるからだ」
「バランスをとりつつ、懸命に取り組まなければならない」とハミルトンは語り、2019年にフェラーリがどのような挑戦を挑んでこようが、メルセデスにはそれに立ち向かう経験と自信があることを指摘した。