僕はゲーム好きなので、オンラインゲームもたまにやる。が、せいぜいじっくりとやり込むことができていたのは20代前半ぐらいまでだった。なんというか、若い頃よりも興味が持続しにくくなっていて、どれだけ興味を引く内容であっても「いいや、風呂入って寝よう」となってしまうのである。
最近はリリースからしばらく時間が経過した頃に、追加コンテンツを配信するタイトルも多い。しかし、それら全てをしゃぶり尽くすなんてこと、もう何年もできていない。(文:松本ミゾレ)
我を忘れてゲームに没入できる社会人は少数派なのでは?
巷ではしばしば、オンラインゲームにハマりすぎて中毒みたいになっちゃった人の話題を目にする。仕事から帰ったらすぐにゲームにインして、寝食を忘れて延々プレイしてしまう、みたいな。あるいは無職が朝から晩までずっと遊んでいるような例が度々取り上げられる。
が、そんな人ってどれほどいるのだろうか。我を忘れるほどまでゲームに没入できる人なんて、そう多くはいないんじゃないだろうか。
先日、2ちゃんねるで「オンラインゲームに興味有るけどもやらない方が良いのか???」というスレッドを眺めていたんだけども、スレ主はオンラインゲームを「中毒になって当然のもの」と考え、警戒している様子だった。本文にも「なんかやりはじめるとヤバイらしいじゃん」と書き込んでいる。
でも、この危惧は僕にはあんまりピンと来ない。世間にオンゲー中毒者が実在するのも知っている。でも、オンラインゲームにハマッてしまう人間と、ハマることのない人間が確かに存在するのだ。
「殆どの人はリアルありきで空いた時間の娯楽程度にしかやってない」
オンラインゲームにハマり過ぎて廃人になってしまう人と、適切にプレイできている人。この違いを探るための参考になりそうな意見を、スレッドの書き込みに見ることができた。いくつか引用の元、紹介させていただきたい。
「マジレスするとそんなコテコテの廃人は1%くらい」
「受験勉強してるときだけやってたけどちゃんと時間決めてやってたら楽しかったよ。良い息抜きになるから勉強もはかどった。トッププレイヤーを目指したりしなければ良いんじゃないかな」
「まあ結局その人次第。自制心ないアホは猿みたいにネトゲにハマってリアルおろそかにしちゃってるだけ。殆どの人はリアルありきで空いた時間の娯楽程度にしかやってない」
これを見ると分かるように、廃人はいるけれども、そういうユーザーは一握りで、多くのユーザーは現実でやることとの折り合いをつけて遊んでいるようだ。人によって受験の息抜きだとか、嗜み程度の娯楽に留めているなどのブレこそあるものの、やっぱりそこまで没入するようなものではないという意見は多かった。
ここからは僕の意見になるが、やっぱりオンラインゲームはさほど魔窟とも呼べないような気がする。ハマる人も大勢いるのは分かるが、ハマると言っても蓋を開けてみれば疲れ知らずの若い人、それからそもそも疲れることをしていない無職の人(いわゆるニート)ばかりではないか。若ければゲームで徹夜しようと、意外とどうにかなる。ニートの場合はすることがないが、エネルギーは有り余っているのでオンラインゲームでトップランカーを目指せる。つまりこのような人たちとオンラインゲームの相性がバツグンに良いだけなのだ。
そして社会人になれば、ゲームばかりやっているわけにもいかない。言い換えれば、ゲームでぐったりするほど消耗するわけにもいかなくなる。社会人でアラサーぐらいになると、ゲームをしようにもなかなかその気力に体がついて行かない。だから余計に、オンラインゲームがいかに楽しくても、そこまで激ハマりに心配することはなくなる。
少なくとも社会人にとって、オンラインゲームはそんなに警戒が必要なものでもないんじゃないかと思う。