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「ヤマト2202」小野大輔&山寺宏一、クライマックスインタビュー 最終章は“誰も想像出来ないようなラスト”

2019年03月01日 22:52  アニメ!アニメ!

アニメ!アニメ!

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』(右)古代進役・小野大輔(左)デスラー役・山寺宏一
『宇宙戦艦ヤマト2199』(以下『2199』)の続編となる完全新作シリーズ『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』(以下『2202』)。クライマックスとなる第七章「新星篇」の公開日を迎え、古代進役・小野大輔とデスラー役・山寺宏一が、収録を終えた心境、そして改めて本シリーズの魅力を語った。


『2199』の続編として、2017年よりスタートした『2202』は、第七章でいよいよクライマックスを迎える。前作『2199』から『2202』まで続いた収録を終えた心境として、小野は「いつも同じスタジオで収録していたんですけど、その雰囲気が本当にヤマトの艦内みたいで、一緒に旅をしてきたことを実感しています」と感慨深い様子で、「最後の収録が終わった時は、ここまで一緒に辿り着いたみんなにお疲れ様と言いたい気持ちでいっぱいでした」とコメント。山寺も「今はまだ終わったんだという実感はなくて、この先も旅が続くんじゃないかという気が勝手にしています」と率直な心境を明かした。

様々な世代の声優が参加した収録現場での話題になると、意外にも緊張していたという山寺は「さり気なく小野くんの隣に座ることが多かったですね」というエピソードを漏らすが、小野がすかさず「ご本人はこう仰っていますけど、山寺さんがいらっしゃる時は場の空気がとても華やかになるなと思っていました」とフォロー。

同作に出演する大塚芳忠、麦人らベテラン声優については、小野が「とても気さくな方で、気軽に話して頂けるんですけど。僕らからしてみると大先輩なので」と言えば、山寺が「まぁ、ジジィたちがね(笑)」と冗談を飛ばす場面も。
また、小野は「本当に凄い方たちばかりなので、どうやってコミュニケーションを取ったらいいのかと、実は座長として悩んだりもしていました」と、主役だからこその葛藤も漏らすも、「山寺さんが僕の近くに座ってくださった時に、もう一段現場の空気が上がったような気がしたんですよね」と収録風景を振り返る。

続いて、自身の演じるキャラクターについて問われると、小野は「『2202』の始まりが『2199』の3年後ということで、新しい役職に就き、責任も増えました。今回の古代は言ってしまえば、中間管理職的な位置にいるところから始まります。『2199』からの成長という意味では、ちゃんと周りが見えるようになったのかなと思います」と古代の成長を認め、「旧作からずっと受け継いでいるのは、自分一人の気持ちで突っ走って行くというところですね。それは、彼の良いところでもあるし、ちょっとした弱点でもあります」と改めて印象を述べた。


『2202』では、デスラーの過去が明らかになったが、山寺は「そんなことがあったのかとビックリしました(笑)。生まれながらにしてカリスマ性があり、目的のためには手段を選ばない冷徹な人物として歩んできたのかと思っていたら、そうじゃないことが分かって」と、旧作にないエピソードに驚いたそうだ。また、『2199』の収録も振り返り、「あの時は、ガミラスを救うため、スターシャのために自分を律してという気持ちで演じていましたけど、さらに深い想いを抱えていたとは。母、そして兄…多くのことをスターシャ以外にそんなものまで抱えていたことを知って、本当にお疲れ様と言ってあげたいですね」と、デスラーに労いの言葉を贈る。


また、古代とデスラーの関係性を、山寺は「最初は古代のことなんて何とも思っていなくて、最後にしてやられたという想いを引きずって、『2202』では遂にテレサの前で対峙します。その影響を今回の第七章でも強く感じるんじゃないかと思います。デスラーの中で、古代は好敵手を超えた存在になるのかなという気がしています」と説明。対して小野は「本当に文字通りカリスマ、理屈抜きに怖い。ずっとその気持ちがあったので、『2202』は凄く嬉しかったですね。ズォーダーが“人間である”というセリフを言うんですけど、それを聞いてデスラーも人間なんだなと思いました。ちょっと好きになってしまいました」と見方が変わったようだ。

長きにわたって愛され続ける『ヤマト』。改めて小野は「本人が思う美しさや尊さ、男の子が観て血湧き肉躍るようなSF作品としてのエンターテインメント、好きなものが全部入っている気がします。だから、時代を経てこうやってまた新たに作られたとしても、今の時代に生きる人にも共感しながら楽しんでもらえる作品になっているんだと思います」とその魅力を語る。山寺は「壮大」と前置き、「絶対無理だという危機を何とかみんなで乗り越えるエンターテインメントの王道」と力説した。

最後に小野は、第七章について「煽り文句にもあるように、誰しもが想像出来ないようなラストを迎えています」とアピール。
「そのラストは思った通りのものではないかもしれないですけど、ここまで関わり続けてきて良かったなと、僕は思えたんですね。それで、スタジオを見回してみると、みんながニコニコしていたんですよ」と現場の様子を明かし、「大きな役目を終えてホッとしてドッと疲れているというよりは、明るくて清々しい表情をしていて。僕はその光景を見られたことが、座長として凄く幸せでした」と胸中を明かした。

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第七章「新星篇」は、2019年3月1日より劇場公開。
(C)西崎義展/宇宙戦艦ヤマト2202製作委員会