ウイリアムズの副チーム代表を務めるクレア・ウイリアムズは、2019年型マシン『FW42』の完成が遅れた理由を調査していると明かし、資金の問題が遅れの原因だという噂を否定した。
先週からバルセロナでプレシーズンテストが行われているが、ウイリアムズはテスト初日までにマシンが完成せず、3日目になってようやくコースインを果たした。以降彼らは、遅れを取り戻そうとテストプログラムをこなしている。
マシンの完成が遅れた理由について、現在のところチームからの説明はないが、資金やサプライヤーとの問題があるという噂が浮上した。
しかし第2回プレシーズンテストの2日目、クレアは「マシンの完成が遅れた理由として挙げられる可能性のある話をたくさん目にしました」と話した。
「私が読んだいくつかの記事では、外部のサプライヤーとの間に問題があると書かれていました。しかし、それは事実ではありません。また財政面に関して我々が難しい立場に置かれていて、それがマシンの製作に影響を及ぼしたともありましたが、これも違います」
「我々はテストで1台のマシンを走らせたり、レースでは2台のマシンを走らせることを当たり前のように考えることもあると思います」
「しかしウイリアムズは今もマシンを製作しています。そしてチーム全体でマシンのデザインや製作を行っています」
「マシンには22000個あまりのパーツがあり、我々はそれをデザインして製造し、組み立てて、クラッシュテストを通過させなければなりません」
「これは非常に大きな仕事です。ですが多数の理由により、我々はまだそれを終えることができていません」
「このようなことが起こる可能性もあると思います。歴史的にもそういった状況を見てきました。こういったことを繰り返さないためにも、きちんと確認する必要があります」
■FW42の完成が遅れた原因を調査中。この反省を2020年に活かせるか
ウイリアムズは現在、マシン製作のプロセスに関して内部調査を行っている。だが結果が出るまでには時間がかかると見られている。
「いくつかの作業が始まっていますが、完全に(調査の)結果が出るまでにはおそらく数週間かかりそうです。もしこの結果を適切に見直すことができなければ、2020年のプログラムに正しく取りかかることができなくなるので、我々はこれをきちんと行わなければなりません」
「それゆえ我々は時間をとって、あらゆることに対して完璧な準備をし、2020年に向けて物事を正しく行っていると確かめなければいけないのです」
2回目のプレシーズンテストでは、ジョージ・ラッセルとロバート・クビサのふたりがそれぞれトラブルフリーでテストを進めており、少なくともFW42には信頼性があることを証明している。
「我々がどのあたりに位置しているのかを知るためには、成り行きを見守らなければならないと考えています」
「もちろん、もう隊列の後方には戻りたくありません。先週も言いましたが、これはひとつの旅であり、今は小道を歩いているところです。他のチームは素晴らしい仕事をして、我々よりも競争力を発揮しているのだと思います」
「しかし我々も、2018年シーズンや、テストでの現状から競争力を取り戻すために賢明な作業を続けていくつもりです」