2020年度前期のNHK連続テレビ小説『エール』に窪田正孝が主演することが発表された。
2020年春に放送される『エール』は、昭和を舞台に、少し気弱な天才作曲家の夫とたくましい妻の姿を描く物語。銀行に勤める福島の青年と豊橋に住む女学生が、文通で愛を育んで結婚し、苦難を乗り越えながら戦前、戦中、戦後を生き抜き、音楽で結ばれた2人が多くの名曲を生み出していく、というあらすじだ。
窪田正孝が演じるのは、福島の老舗呉服店の長男として生まれるも、音楽の才能を発揮し、独学で作曲を始める主人公・古山裕一。跡取り息子として伯父が経営する銀行に勤めながら音楽へも思いを断ち切れないでいる時に、歌手目指す女学生と知り合って文通を始め、恋に落ちた彼女と共に音楽の道を歩むことを決断する、という役どころだ。NHK連続テレビ小説に男性が主演するのは、2014年に放送された『マッサン』の玉山鉄二以来、約6年ぶり。
物語のモデルは“栄冠は君に輝く”や「六甲おろし」こと“阪神タイガースの歌”、「闘魂こめて」こと“巨人軍の歌”といったスポーツに関する楽曲や、ラジオドラマ『君の名は』『鐘の鳴る丘』などの楽曲を手掛けた作曲家・古関裕而と、妻で歌手として活躍した金子。脚本は『ドロ刑 -警視庁捜査三課-』『医龍-Team Medical Dragon-』『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』『離婚弁護士』などの林宏司が担当する。演出は吉田照幸、松園武大ら。
林は「明るくポジティブな妻と、気弱だけど天才の夫……夫唱婦随ならぬ“婦唱夫随”。ドラマは、そんな2人の物語であり、また激動の昭和史でもあります。“戦争”という、先人たちの大変な犠牲の上に立っている現代。随分と生きやすくなったはずなのに、またどこか、息苦しく感じてる人が増えてる気がします。暗い時代も明るい時代も、人々の心を揺さぶり、励まし続けた“古関メロディ”のように、このドラマが、どうか、朝のひととき、誰かの“エール”になれますように―――」とコメント。
制作統括の土屋勝裕は窪田正孝の起用について「窪田正孝さんは、繊細さと大胆さ、強さと弱さを併せ持った深い魅力のある俳優です。青年時代から30年にわたる人生を演じ切るためには、そうとうの演技力が必要だと思います。人気・実力ともに今もっとも期待されている窪田正孝さんこそ今回のドラマにふさわしいと思いオファーしました」と述べている。
同作は3月から4月にかけてヒロインオーディションを実施。初秋のクランクインを予定している。