2019年第2回F1テストで、メルセデスはニューマシンW10に大規模なアップグレードを導入した。この日はトラブルで走行時間を約半日失ったものの、チームはポジティブな手応えを得たと述べている。
メルセデスは、新しいノーズ、フロントウイング、フロア、サイドポッドといった大規模なアップグレードを導入、なかでも最も顕著な違いはフロントウイングとノーズに見られる。テスト1でのエンドプレートはかすかに内側にカーブしていたが、テスト2での仕様は端がカットされ、空気を外側に流すようなデザインになった。ノーズは、先端近くの部分が絞り込まれたものに変更されている。
ライバルであるフェラーリに後れをとっているようにも見えるメルセデスにとって、テスト2で十分な距離を走り切ることは非常に重要になる。午前中、ルイス・ハミルトンは順調に走行距離を伸ばしたが、午後を担当したバルテリ・ボッタスはコースに出た直後にトラブルに見舞われ、コース脇にマシンをとめた。油圧系の問題ということで、メルセデスはパワーユニットを交換、ボッタスは走行時間を大幅にロスし、この日は7周しか走れずに終わった。
メルセデスは貴重な時間を失ったが、ハミルトンはW10に改善を感じたと語っている。テスト1でボッタスは、最適なバランスを見つけるのが難しいマシンであると述べていた。
「マシンの感触は比較的よかった。先週と比べて進歩した」とハミルトン。
「路面温度が上がったこともあって、タイヤもよく機能していた。これからデータをすべて分析し、さらに努力し続ける」
テクニカルディレクターのジェームズ・アリソンは、このアップグレード版ボディワークは、開幕戦オーストラリアGPで使用する予定のものであると述べている。
「トラブルに見舞われたものの、有意義なテストができた」とアリソン。
「新しいパッケージになり、マシンの挙動が少し変わったと思う。明日はトラブルフリーで走り、さらに理解を深めたい」