トロロッソ・ホンダのアレクサンダー・アルボンは、第2回F1プレシーズンテスト初日、103周を走行し、マシンへの理解をさらに深めた。しかし彼にとってデビュー戦となる2019年開幕戦オーストラリアGPに向けて改善すべき点はまだいくつもあるという。
午前中にトラブルがあり、走行時間を失ったものの、その後は順調に周回することができ、アルボンは合計103周を走行。C4タイヤでの1分18秒649で13人中6番手だった。
「悪くない一日だったよ。午前中にいくつか問題があって、作業を始めるのが少し遅れたけれど、すぐに後れを取り戻し、たくさんの周回を走った」とアルボンは一日を振り返った。
「午後にはマシンについての理解を深め、ロングランでのパフォーマンスを確認し、プログラムを順調に進めた。この流れを明日につなげ、さらに前進したい」
「まだマシンに慣れようとしている段階で、これから改善すべき点が残っているけれど、これからは細かい部分を調整していくことになると思う。高速走行や、レースでいつプッシュしていつプッシュすべきでないかのマネージメントといった部分をさらに学んでいく必要がある。でもそれは周回を重ねていけば、自然と分かってくるだろう」
「高速コーナーではまだ快適に走れていない。あとは、レースマネージメントだ。プッシュする時としない時の違いは大きい。プッシュラップではプッシュすればいいだけだから、比較的楽だけど、レースペースで走る場合、セーブしすぎてもいけないし、セーブが足りなくてもだめなんだ。その部分についてさらに改善したいと思っている」
「今日は、マシンにとって最も適するものを見極めるため、たくさんの周回を走った。それは数週間後のデビュー戦への準備にも役立つはずだ」
■「ピレリタイヤへの適応は問題ない」とアルボン
ルーキーのアルボンだが、F1タイヤの扱いに関しては大きな問題はないという。
「タイヤに関しては、GP3やF2でピレリで走っていたから、楽になじむことができた。その経験がなければ苦労したかもしれないけれど、ピレリタイヤのことは理解しているから問題ない。つまり、タイヤについて学ぶのは大変ではなかった。グリップが高くて、慣れるのに多少時間がかかったが、ブレーキングとかパワーに関してはF2と大きな違いはないよ」
トロロッソの副テクニカルディレクター、ジョディ・エジントンは、テスト2の初日を振り返り、2019年型マシンについて学習をさらに進めることができたと語っている。
「今日はアレックスが担当し、ロングランなどさまざまなテストメニューをこなした」
「通常どおり、最初はエアロレイクをつけての走行など、空力テストを行い、路面温度と気温が上がってから、全般的なテストプログラムに取り掛かった。大量の貴重なデータを収集できたものの、小さな問題がいくつか発生し、対応に時間がかかったため、いくつかの項目を完了することができなかった。ただ、メカニックたちの努力により、影響を最小限に抑えることができた」
「午後はまずC2タイヤで走り、気温が高い状態でのタイヤの挙動をチェックした。終盤のランで、午前中にやり残した項目をこなすことができたのでよかったと思う」
「パワーユニット(PU/エンジン)に関しては、ホンダはテスト1での作業の続きに取り組み、シャシー側のプログラムへの影響は最小限に抑えてくれた。これは彼らがオフシーズンの間に努力をした成果のひとつだ」
「アレックスは、走行距離を稼ぎ、貴重な経験を積み、それによってチームも2019年型マシンについての理解を深めることができた」
「大量のデータを集めたので、これを解析し、明日以降も前進し続け、メルボルンに向けて着実に準備をしていきたい」