伊勢丹新宿店メンズ館が全館リモデルに向け一部フロアを先行オープン、カルチャーの発信やライフスタイルを含めた提案を強化

大規模なリモデルを進めている伊勢丹新宿店メンズ館が2月27日の今日、2階、3階、6階のフロアを先行オープンした。開店前に設けられた関係者向けのプレビューでは、リモデルの主軸となる2階のメンズクリエーターズと6階メンズコンテンポラリーについて、各売り場のバイヤーからフロア再編の説明が行われた。

　同館を運営する三越伊勢丹グループは、グループ価値の最大化を目的とした基幹店舗の活性化を目指し、3ヶ年計画の中で掲げる「事業構造の転換（トランスフォーメーション）」の一環として、全館の大規模リモデルを実施。ファッションとカルチャーの親和性を意識した売り場の再編成や、リアル店舗ならではの顧客とのコミュニケーション環境の整備に加え、期間限定イベントを充実させることにより、常に新鮮でありながら顧客の要望に応えるメンズファッションストアに刷新する。全館リモデルオープン日は3月16日。
　2階のメンズクリエーターズは、ファッションを含めたカルチャーの発信拠点としての機能に重点を置き、アート作品などを展示販売する「アートアップ」をはじめ、クリエイターやデザイナー、アーティストとコラボレーションしたアイテムが揃うポップアップを展開する「パビリオン」、音楽のカルチャーを通じて顧客とのコミュニケーションを創造するDJブース「コミュニケーションスペース」の3つのスペースを新設した。アートアップでは、第1弾としてペイントアーティスト バーナイ（baanai）の作品を展開し、パビリオンでは「アンダーカバー（UNDERCOVER）」の高橋盾と「ナイキラボ（NikeLab）」の協業による「GYAKUSOU」のコレクションを販売。コミュニケーションスペースでは音楽イベントを毎週末開催していくという。
　取り扱いブランドは、「サカイ（sacai）」や「ヴェトモン（VETEMENTS）」をはじめとした国内外のモードブランドに加え、新たに「フミト ガンリュウ（FUMITO GANRYU）」や「アマチ（amachi.）」などの日本の若手ブランド、日本初上陸となる「インソムニアック（insomniac）」といった各国の新鋭ブランドをラインナップ。DJブースの付近には、「アミリ（AMIRI）」や「パーム・エンジェルス（Palm Angels）」のようなヒップホップやロックなどのミュージックカルチャーと親和性が高いブランドを揃え、ファッションとカルチャーの結びつきを体現した。また、「バレンシアガ（BALENCIAGA）」と「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー™（OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH™）」の同館初のインショップがオープン。同フロアの石田修平バイヤーは「気鋭のブランドを豊富に揃えると同時に、ファッションと親和性が高い音楽やアートのカルチャーをこれまでよりも具体的に発信していくことで、新たなファッションの楽しみ方を提案していく。新設したスペースを活用した顧客とのコミュニケーションの強化により、当館でしかできない購買体験を提供できたら」とコメントした。
　6階のメンズコンテンポラリーでは、グローバルスタンダードなブランドのライフスタイル雑貨を充実させたほか、シャツやカットソー、ジャケットなどのベーシックなアイテムに定評のあるブランドの売り場を再編。「ネイバーフッド（NEIGHBORHOOD）」や「ヒューマン メイド（HUMAN MADE®）」「ソフネット（SOPHNET.）」などのブランドそれぞれの世界観を体現する電話ボックス型のショーケースを設置し、期間ごとに展示商品を入れ替える。リモデルを記念して、ネイバーフッドと「インビジブルインク（INVISIBLE INK.）」のコラボレーションによる陶器やウェア、「N.ハリウッド（N.HOOLYWOOD）」と「ループウィラー（LOOPWHEELER）」によるコラボアイテムを発売したほか、ポップアップスペースでは、ソフネットがデザインしたマグカップや「ベアブリック（BE@RBRICK）」をはじめとした期間限定アイテムを展開。また、これまで売り場が点在していた「メゾン キツネ（MAISON KITSUNÉ）」や「オーラリー（AURALEE）」「マーガレット ハウエル（MARGARET HOWELL）」などのブランドを集積し、ベーシックなアイテムが豊富に揃うスペースも新たに設けた。
■Baani 作品展 「inaiinaibaanai」期間：2019年2月27日（水）～3月26日（火）場所：伊勢丹新宿店メンズ館 2階＝メンズクリエーターズ内 アートアップ