2019年02月27日 10:31 弁護士ドットコム
不倫相手の夫に一度きりの不貞行為がバレてしまい、詰められているーー。そんな相談が弁護士ドットコムに寄せられた。
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相談者は独身の男性。相手の夫は「気性が荒く感情的で話がまとまらない」タイプで、メールで「話するから家に来い!」「来ないなら会社または家へ行く!」「慰謝料は数百万円貰う!」と連絡してきているそうです。
男性は、公的な文書でないからと返事はしていないようですが、面会を拒否してもいいのでしょうか。和賀弘恵弁護士に聞きました。
ーー相談者が不倫相手の夫と面会する義務はありますか
「不倫相手の夫からの面会要求は当然断って大丈夫です。法的に、不貞行為の被害者に会わなければならない義務はありません。むしろ、不貞行為の被害者に会うことで、万が一何か事件が起こってはいけませんから、応じないほうがいいでしょう。
また、この不倫相手の夫は、『家に来い』『来ないなら会社または家に行く』などと言ってきているようですが、もし会社に来て今回の不貞行為のことを会社の人に話したりすれば、名誉棄損をしていることになり、刑事、民事両方の責任を問われます。
そして、『慰謝料は数百万円貰う』と言ってきているようですが、たった一度きりの不貞行為であれば、そこまでの慰謝料を支払う必要はありません。不倫相手のご夫婦は離婚もしていないようですし、慰謝料は30万~50万円くらいと考えていいでしょう」
ーー相手の要求は法的に問題ないのでしょうか
「度が過ぎれば脅迫罪になります。今まで述べてきたことを、上手に不倫相手の夫に伝えられれば、ご自身でこの問題を解決できるのでしょうが、実際は難しいでしょうね。
また、いくら会社に来て不貞行為の事実を会社の人に話せば名誉毀損になるとはいっても、実際に会社に来られてしまっては問題がややこしくなります。ここは一度弁護士に相談することをお勧めします」
【取材協力弁護士】
和賀 弘恵(わが・ひろえ)弁護士
大手食品メーカー、行政職員の経験を経て、目の前のただ1人の人を救う仕事をしたいと思い、弁護士を目指しました。現在は、的確な法的解決のご提案に加えて、カウンセリング機能も果たせる弁護士を目指して奮闘中です。
事務所名:みつ葉法律事務所
事務所URL:http://www.mitsuba-law.net