レッドブルのモータースポーツコンサルタント、ヘルムート・マルコは、今のところ2019年のニューマシンのなかで最速なのはフェラーリだが、それに続くのはレッドブル・ホンダであると考えている。
フェラーリはプレシーズンテストで優れたペースを発揮するとともに、周回数も順調に重ねており、全チーム中、最も好調なのではないかとの推測が高まっている。マルコもそう考えるひとりだが、レッドブルも大きく遅れてはおらず、メルセデスを超えて2番手にいると主張する。
メルセデスはロングランに徹しているとはいえ、ここまで目立ったタイムを出しておらず、ドライバーたちはマシンのハンドリングに不満があると示唆している。テスト2でメルセデスは大規模な空力アップデートを持ち込み、パフォーマンス向上を狙っている。
「フェラーリとの差は0.2秒だ。我々はそのギャップをシャシー側で見つける必要がある」とマルコが語ったとAuto Motor und Sportが伝えた。
「メルセデスは我々より後ろだ」
「(フェラーリとのギャップは)遅くともメルボルンまでにはなくなるだろう」
テスト2の初日である26日、レッドブルのピエール・ガスリーは136周と、この日参加した13人中最多の距離を走り、C3タイヤでの1分17秒715で2番手となった。マクラーレンのランド・ノリスがC4タイヤで記録したトップタイムとはわずか0.006秒差だった。ガスリーは、レッドブル・ホンダのポテンシャルは大きいと考えており、高い信頼性によって多くの周回を重ねられていることで、開幕戦に向けてパフォーマンスを向上させていけると、ポジティブな発言を行っている。
一方、マルコはスペイン・バルセロナでの今回のテストでは、タイヤのグレイニングにより、エンジニアの分析作業が幾分困難になっていると語った。
「悪夢のようだ。薄いトレッドはグレイニングを最小限に抑えるはずだが、気温が低い状態ではささくれが起きる」とマルコは言う。ピレリは2019年、オーバーヒート抑制のため、トレッドの薄いタイヤを採用している。
「これを考慮し、誤った結論を出さず、開発の方向性を間違うことがないようにする必要がある」