ホンダのF1テクニカルディレクターである田辺豊治氏は、新パートナーであるレッドブル・レーシングからの期待は大きいが、それによって過剰なプレッシャーを感じることはないと語った。
2018年からトロロッソにパワーユニット(PU/エンジン)を提供、シーズンを通して向上を図ってきたホンダは、レッドブルとも2019年以降の契約を結んだ。プレシーズンテスト1では大きなトラブルも発生せず、レッドブル首脳陣はここまでのホンダの仕事に満足していると語り、2019年への期待が高まっている。
レッドブルは2010年から2013年までコンストラクターズ、ドライバーズのダブルタイトルを獲得したが、その後、王座から遠ざかっている。この2年間はメルセデス、フェラーリに続くランキング3位にとどまっており、当然のことながら、再びトップに立つことを目標としている。
そのレッドブルから大きな期待をかけられることはホンダにとってより大きなプレッシャーになるように思えるが、田辺テクニカルディレクターはそういう見方を否定した。
「本当の話、何も変わってはいません」と田辺氏は語った。
「昨年、トロロッソへの供給を行ってきました。今年は2チームに供給しますが、目標も望むことも変わりません」
「もちろん、過去数年にレッドブルが達成してきた結果を尊重しています。当然のことながらプレッシャーはあります」
「ですが、私たちが望んでいるのは高いパフォーマンスを提供することです。それを常に目標としているので、大きな変化はありません」
レッドブルのモータースポーツコンサルタントを務めるヘルムート・マルコやトロロッソのチーム代表フランツ・トストは、レッドブル・ホンダが2019年に優勝を達成できると発言している。その予想は現実的なものであると思うかと聞かれた田辺テクニカルディレクターは、次のように答えた。
「ホンダとしてレースに参戦するとき、F1だけでなくすべてのカテゴリーでそうですが、私たちは優勝することを目標とし、それを目的として戦います」
「ですが、現段階で今年どうなるのかを予想するのはきわめて難しいです。当然、私たちの目標は、両方のチームが向上することであり、昨年よりも良い結果を出したいと思っています」