LCRホンダは、2019年シーズンのMotoGPを戦うライダーのカル・クラッチロー、中上貴晶とホンダのMotoGPマシン『RC213V』のスタジオショットを公開した。
2018年のLCRホンダは、クラッチローとルーキーの中上を加え2台体制で参戦し、クラッチローがランキング7位、中上が20位でシーズンを終えた。2019年シーズンも、LCRホンダ・カストロールからクラッチロー、LCRホンダ・イデミツから中上が継続して参戦する。
クラッチローは2020年までLCRホンダから参戦することと、引き続きホンダ・レーシング・コーポレーション(HRC)のライダーとして戦うことが決まっている。
クラッチローは「LCRで参戦するのは5年目となり、この状況にとても満足している。これまでチームに残留したなかで、最も長い期間だ。僕はルーチョとチーム全体とともに5年目のシーズンを心から楽しみにしている。僕たち全員が一生懸命働いていて、チームが僕と同じくらい楽しみにしていることを願っている」と自身のチームについて触れ、今シーズンの意気込みを語った。
「僕のシーズンへの期待は、なるべく挑戦し上位で戦うことだ。昨シーズンのケガの完治にどれくらいかかるかわからないし、期待通りの走りになるにはしばらく時間がかかるかもしれないが、上位に近づけることを期待する」
最高峰クラス2年目となる中上は、2012年からMoto2クラスに参戦を開始。ホンダが進めてきた世界で活躍するアジア人ライダーを育成する取り組みの一環として、2014年からはイデミツ・ホンダ・チームアジアからMoto2で2勝を飾り、2018年から最高峰クラスのMotoGPにステップアップした。
中上は、2019年シーズンもMotoGPクラスに参戦することを、2018年MotoGP日本GP直前に発表。さらに今シーズンから、エナジー飲料のレッドブルが、さまざまなスポーツで活躍するアスリートを支援する『レッドブル・アスリート』に選ばれた。
「今シーズンは、僕やチームにとってとても重要なシーズンになりますが、自分自身、大きな期待を抱いています。今年はMotoGP2年目ということで、昨年の経験が大きく役立つと思います。MotoGPマシンが、どのように機能するのか、ということも理解しはじめています。一年目とは違い、いろんなことを経験したことでストレスもかなり減ると考えています。すべてのレースでさらに良い結果を残すために集中できると思います」と中上は今シーズンの目標をコメント。
「(2019年シーズンは)落ち着いていますが、昨年よりモチベーションは高いです。今年は19戦あって、とても長いシーズンになります。とても厳しいとシーズンになると思いますが、目標はトップ10に入れるように頑張ることです。いくつかのレースではトップ5やトップ6を狙えるかもしれません。もちろん常に表彰台や素晴らしい結果も目指しているので、ベストを尽くします」
「ウィンターテストは、昨年のバレンシアとヘレスでとてもいい走りが出来ました。今年最初のテストになったマレーシアもまずまずでした。今は、2018年のマシンを攻略することに集中しています。また新しいクルーチーフのジャコモ(・グイドッティ)とも、いいコミュニケーションが取れています。チームと一緒にいられることはとてもうれしいです。スタッフとはいい関係です。みんなとてもプロフェッショナルです。そして強さを感じます」
「今はとにかく、自分の力強いパフォーマンスをウィンターテストから新しいシーズンへつなげていくだけです。とても楽しみです」
LCRホンダのチーム代表を務めるルーチョ・チェッキネロは、「2019年もまた、タカと一緒に仕事ができることをとてもうれしく思う。MotoGPの頂点にたどり着けるように最大限サポートするよ。2018年はタカの才能と強い意志が証明されたと思っている」と中上について述べた。
「バレンシアでは6位という素晴らしい結果を残し、ヘレスのウィンターテストではトップタイムを出した。ホンダ、そしてHRCとともに彼のポテンシャルを信じているよ。今年はトップ10に入れると確信している。すべてのパートナー、とくにイデミツには感謝している」