ルノーF1チームのニコ・ヒュルケンベルグは、2019年の新ウイングによってドラッグ(空気抵抗)が増加したため、パワーユニットのパワーの向上を感じづらくなっていると語った。
2019年のF1では、バトルやオーバーテイクを増やす狙いで、ウイングの形状がより幅広くシンプルなものに変更され、位置が引き上げられた。これによりドラッグが増えたため、パワーのレベルを判断するのが難しいとヒュルケンベルグは言う。
第1回F1テストで、ルノーエンジンのパワーは向上したと思うかと聞かれたヒュルケンベルグは、「そう思うけど、リヤウイングが大きくなって、ドラッグが増加した。その分、(パワーの向上を)感じづらくなっている」と答えた。
「今のマシンだと、ストレートを走っている時、パラシュートを引っ張っているみたいだ。ミラーを見ると、巨大なリヤウイングが見えるんだ。あれがパワーの感覚を得るのを妨げている」
新空力レギュレーションが導入されたにもかかわらず、昨年型との違いはあまり感じないとヒュルケンベルグは言う。
「あまり変わらないと感じた。まったく違うアニマルだという感じはしない。どちらかというと、慣れ親しんだマシンに乗っているようだ」
「たとえば、ステアリングは同じだし、シートポジションもほとんど変わらない。そもそも僕は大きく変わるとは考えていなかった」
「(新しい空力レギュレーションによって)感覚がどう変わるか、予想をするのが難しかったが、乗ってみると、ほとんど変わらない」
当初、2019年のレギュレーション変更により今年のマシンは2018年より遅くなるとの予想もなされていた。しかし第1回テストを終えた段階で、ルノーのシャシー担当テクニカルディレクターであるニック・チェスターは、2019年型仕様のマシンは大幅に速くなるとの見解を示した。
「今季型のマシンは、テストが終わるころには、去年の今ごろよりずっと速くなっているだろう」とチェスター。
「2018年の終わりより速くなると思う。2019年シーズンが終わるころには、相当速くなりそうだ」