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『グッドワイフ』小泉孝太郎が見せる不穏な表情 常盤貴子VS相武紗季も始まり、物語は終盤戦へ

2019年02月25日 06:11  リアルサウンド

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 日曜劇場『グッドワイフ』(TBS系)が、いよいよ佳境に突入。2月24日放送の第7話「消された真実」では、蓮見壮一郎(唐沢寿明)が贈収賄事件の更なる真相に自ら手を伸ばしていく。


参考:『グッドワイフ』ついに常盤貴子×唐沢寿明×小泉孝太郎の修羅場


 第7話は壮一郎が事件を探るシーンがメインとなるが、一方で多田征大(小泉孝太郎)とのバトルも激化していく。第6話のラストで、多田の杏子(常盤貴子)への思いを電話越しに聞いてしまった壮一郎。「一度ちゃんと話したい。今日の夜7時に事務所の屋上で待ってる。その気がなかったら来なくていい。俺も忘れるから」という告白は、当然杏子へ届くはずもなく。多田はその思いを閉ざし、杏子に関わることを避け素っ気ない態度を取るようになる。そんな時、多田の前に壮一郎が現れる。


 杏子が壮一郎の弁護に立つことで、彼女は事務所で不利な状況に立たされていた。多田はそのことを壮一郎へと指摘し、「僕にはあなたが彼女を幸せにできるとは思えない」と突きつける。しかし、壮一郎はあくまで杏子の夫。「あなたに関係ありますか? 余計なことは考えずご自分の職務を全うしたらどうです?」とあくまで立場が上であることを見せつけるのだ。ここから多田の様子は大きく変化していく。


 「大至急調べてもらいたいことがある」と円香みちる(水原希子)に依頼したのは、担当していた案件の証拠用に脅すネタの調査。留守電の一件から、多田は杏子への思いを閉ざし、少し内向的になっていくが、時折不穏な表情を見せるようになっていく。それは壮一郎の一言が発端になった気持ちの表れと捉えられるが、何か危険を孕んだ嫌な予感がするのも事実である。皮肉にも、杏子から弟にしか見えなかった多田が再会したらいろいろ違って見えたこと、「もし若い時にそのことに気づいてたら、多田君との人生もあったのかもしれない」という発言も飛び出しているのが多田にはつらいところだ。


 壮一郎の贈収賄事件も大きく動いている。事件の黒幕とされているのは、現職の内閣官房副長官・南原次郎(三遊亭円楽)。蓮見の元部下である佐々木達也(滝藤賢一)は、南原が自分の汚職を隠すためにトミオカ精工を使い蓮見に収賄の罪を着せたと見ている。1年前、特捜部長時代の壮一郎のもとにある情報提供者からのタレコミとして「南原がT企業・イーデンスから莫大な裏金をもらって経済特区への内定を決めた」という情報が寄せられていた。そして、その者は南原の不正の証拠となる文書を持っているという。壮一郎が大々的に記者会見を開いたのは、まだ諦めていないという情報提供者への意志表示。壮一郎は、検察の尾行を振り切り提供者と接触を試みるも、あと一歩のところで脇坂博道(吉田鋼太郎)にデータが渡ってしまう。脇坂は南原と繋がっており、データは南原の元へ。


 ここに来て焦点が当たるのが壮一郎の不倫相手である遠山亜紀(相武紗季)。八方塞がりとなった壮一郎は、遠山が昔話していた「何か大きな事件」という一言から、南原の情報を得ていたのではないかと確信し、遠山の元へと杏子が向かうことに。会うや否や、杏子に高圧的な態度を取る遠山。物語はここで幕を閉じるが、第7話は「壮一郎 VS 多田」「杏子 VS 遠山」という2つの構図が示された回でもあるだろう。第8話では、2局面での争いは更に激しくなり、杏子から「情報を流している人間」というワードが。「真の情報提供者」が明らかになる第8話で、『グッドワイフ』はクライマックスへと向かう。 (文=渡辺彰浩)