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マイケル・ジャクソン児童虐待のドキュメンタリー 「損害額は約110億円以上」

2019年02月24日 11:42  Techinsight Japan

Techinsight Japan

没後10年になる「キング・オブ・ポップ」マイケル・ジャクソン
2009年6月にこの世を去った世界的なスーパースター「キング・オブ・ポップ」マイケル・ジャクソン。あれから約10年が経ち、マイケルの性的虐待疑惑に関するドキュメンタリー『Leaving Neverland』が制作された。このほど、マイケルの遺産を管理する「マイケル・ジャクソン・エステート」が『Leaving Neverland』を制作したケーブルテレビ会社HBOに対し、法的対処に入ったと報じられた。「マイケル・ジャクソン・エステート」側によると損害額は1億ドル(約110億円)以上になるという。

マイケル・ジャクソンは2009年6月に50歳で亡くなり、今年は没後10年になる。音楽界のビッグスターとして輝かしいキャリアを築いたマイケルだが、一方で性的虐待疑惑で裁判になり、世間から冷たい視線を向けられたこともあった。その後、HBOが当時マイケルから性的虐待を受けていたと主張するウェイド・ロブソンさんとジェームズ・セーフチャックさんが詳細を語るドキュメンタリー『Leaving Neverland』を制作。先日予告編が公開され、HBOで3月3日と4日にテレビ放送される予定になっている。

しかし「マイケル・ジャクソン・エステート(以下、エステート)」は、このドキュメンタリーはマイケル・ジャクソンを侮辱するものであるとしてHBOに抗議。損害額は1億ドル(約110億円)以上になると試算して法的対処に入ったと『The Blast』は報じた。

エステートの顧問弁護士であるハワード・ワイツマン弁護士は「マイケル・ジャクソンは無罪です」「今になってロブソンとセーフチャックが他の“犠牲者”を手助けするために真実を明かしたいと主張していますが、彼らがマイケルに対して起こした裁判は破棄されており、ある裁判ではマイケルを擁護する証言さえしています。彼らが嘘をついているのは明らかです」と述べた。

エステート側は作品がサンダンスで上映されプロモーションが始まるとすぐに抗議の声明を出していたが、ここにきて「HBOはマイケル・ジャクソンと長い間協力関係にあり、1992年に当人を非難することを禁止する契約も交わしています。しかしHBOはそれを無視し故人の名誉に傷をつけました。故人のレガシーを傷つけ、誹謗するHBOがマイケル・ジャクソンに与えたダメージは1億ドル以上に及びます」とさらに踏みこんで発言している。また、「HBOと番組を制作した監督は、彼らの主張が金目当ての動機で行われたものであることを十分に理解しており、話がでっちあげられたことを証明する数々の証拠がありながらも、それを敢えて検証しようとせず番組を制作したのです」とHBOに番組の放送を中止するよう求めてきた。

さらにワイツマン弁護士は「故人は無罪であるものの、(それゆえ)自分を擁護することができません。HBOが番組の宣伝のために、確証が持てない情報を一方的な言い分だけを拾って制作し販売することは、マイケル・ジャクソンを誹謗するものであり、過去に交わした契約に違反します」とも述べていた。

この件に関して、HBO側は現地時間21日に放送を中止することはないと断言し、「HBOは『Leaving Neverland』を2回にわけドキュメンタリーとして3月3日と4日に放送します。みなさんひとりひとりがこの映画を、そして虐待の主張を評価することができるでしょう」とコメント。強気の姿勢を見せている。
(TechinsightJapan編集部 朝倉リリー)