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『AKB48ビートカーニバル』にて配信スタート 「近いのに離れてる」音ゲーとの親和性は?

2019年02月24日 11:11  リアルサウンド

リアルサウンド

 AKB48の公式リズムアクションゲームアプリ『AKB48ビートカーニバル』にて、新曲「近いのに離れてる」が2月13日よりプレイ可能となっている。


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 通称『Aビート』と呼ばれるこのアプリは、“LIVE×音ゲー”をテーマにAKB48のライブ映像をバックに音ゲーをプレイすることができるリズムアクションゲーム。2017年11月に先行して配信された『乃木坂46リズムフェスティバル』のシステムを使用する形で2018年8月にリリースとなり、ゲーム性に関して言えば『ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル』や『THE IDOLM@STER』シリーズのAKB48版をイメージしてもらえればそう大差はない。


 今回、アプリ用にオリジナル曲が書き下ろされたのは初めてのこと。『乃木坂46リズムフェスティバル』にも未だこのようなイベントはなかった。“LIVE×音ゲー”をテーマにした『Aビート』の特徴は、リズムを軸に置きながらもファンのコールに寄せた譜面展開が多いことだ。例えば、AKB48のコンサートでは定番曲であり根強い人気を誇る「LOVE修行」ならば、歌い出しのリズムに合わせた譜割りから、ファンの「あーよっしゃいくぞー! タイガー! ファイヤー! サイバー! ファイバー! ダイバー! バイバー! ジャージャー!」という口上にスライドしていく。ノーツと呼ばれるリズムアイコンには、通常のタップや同時押しのほか、矢印の方向に「フリック」するノーツ、縦線で繋がれ線の長さ分タップしたまま最後に離す「ホールド」など、様々な種類のものがあり、「EASY」「NORMAL」「HARD」と難易度が上がるほどに、その一体感は増幅していく。


 というのがアプリの基礎にある中で、「近いのに離れてる」はそのテーマ性を覆す楽曲になっている。まず、これまでと大きく違うのは、ライブ映像ではなくMVに合わせたプレイであること。正直、実際にプレイすれば分かることなのだが、相当な余裕がない限り後ろの映像を観ることはなかなかに困難である(ゲーム性を高めるために、映像をオフにすることも可能)。それに加えて、ライブ音源でないことにより必然的にファンのコールはなし。よりリズムに特化したライブ映像とは違ったプレイ感覚を楽しむことができる。


 そして、「近いのに離れてる」の作曲はOzaShin。アニメ・ゲーム系の作曲家で、『pop’n music』では「雨と鳥籠」「Engagement」、『グルーヴコースター』では「シルバーバレット」といったクールなダンスナンバーを創作しており、「近いのに離れてる」もその路線に突き抜けた楽曲だ。小栗結以をセンターに、黒を基調とした衣装で激しいダンスを踊る映像は、どこか既視感を覚えつつもOzaShinを迎えた『Aビート』での挑戦は、アプリ上でしか噛み合うことのなかった組み合わせと言っていいだろう。


 「近いのに離れてる」のイベントは、2月24日14時59分まで開催中。イベント終了後、通常の楽曲として配信されるのか、「近いのに離れてる」が今後AKB48のシングルに収録されるのかは不明。この機会に本格的な音ゲーとしてプレイできる「近いのに離れてる」を楽しんでみてはどうだろうか。


(渡辺彰浩)