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地方創生「上手くいってない」17~19歳の4割が回答 「いつまでも格差が縮まらずむしろ広がっている」

2019年02月24日 09:10  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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日本財団は1月下旬、「地方創生」をテーマに実施した「18歳意識調査」の結果を発表した。全国の17歳?19歳男女に対して「地方創生がうまくいっていると思うか」を質問すると、「思わない」の回答率は37.9%だった。その理由には、

「いつまでも格差が縮まらずむしろ広がっているから」(男性)
「地元では徒歩圏内で行ける場所が限られるし、交通機関が発達していないので車がないと生活できない。仕事をするにしても東京の方が選択肢が多いし時給も良い」(女性)
「地方大学が東京の大学より魅力が低いことで、地方から東京へ流入してしまうことが問題だと思う」(男性)

などが挙がった。一方で、「うまくいっていると思う」はわずか4.8%だった。しかし、「わからない」は57.4%、そもそも「地方創生という言葉を知らない」という人も42.9%おり、認知に課題が残る。調査は今年1月24日?27日の間に実施。800人から回答を得た。

「地方に住む経済的利点がないと住まない」


「東京に人口が集中している現状をどう見るか」を聞くと、「問題がある」と答えた人の割合は47.4%。理由として、「地方が衰退する」(69.7%)、「大規模災害時に国の機能がマヒする」(54.9%)、「通勤ラッシュ・交通渋滞などマイナス面が大きい」(54.6%)が上位に挙がった。

「首都圏への人口流入を防ぐ対策」を質問すると、「地方への公共投資を増やす」(30.3%)、「本社機能を地方移転する」(27.0%)、「首都の行政機能を分散する」(25.3%)が多い。回答者からは以下のような意見が出ている。

「地方も便利だ!経済的利点がある!と思わせないと一部しか地方に興味を持たない」(女性)
「企業の本社機能があることが一番東京一極集中の大きな要因だと思うから」(男性)
「官庁が地方へ行くことで自然と人間は地方へ動くと思う」(男性)

将来住みたいのは「都市」が多数派 「生活しやすい」「娯楽が多い」

「将来暮らしたい場所」を聞くと「都市」が61.3%、「地方」が38.8%と差が開いた。

都市で暮らしたい理由の1位は「生活がしやすい」(53.9%)で、「娯楽が多い」(42.0%)、「多様なチャンスがある」(26.9%)、「就労の選択肢が多い」(25.7%)を引き離している。都市部が持つ生活利便性の高さや、就労の選択肢が多い点に魅力を感じている。

地方で暮らしたい理由には「生活がしやすい」(49.0%)、「育った場所だから」(36.8%)、「自然環境が豊か」(33.5%)、「治安が良い」(30.6%)などが寄せられた。