メルセデスF1チームのバルテリ・ボッタスは、現在バルセロナ-カタルニア・サーキットで行なわれているプレシーズンテストにおいて、パフォーマンスやペースといった点では現時点でフェラーリが優勢だと考えている。
「彼らはとても強いように見える。ショートランとロングランの両方ともだ」とボッタスはテスト4日目のスタート前に語った。
フェラーリのセバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールは、それぞれテストの1日目と2日目にトップタイムを出した。対して能力水準が高いはずのメルセデスは不思議なほど精彩を欠いている。これまでのところ、日々の順位においてトップどころか、上位の半数を脅かすような走りすらほとんど見られない。
これにはフェラーリがライバルチームに“衝撃と畏怖”を与えて動揺させる目的で、意図的に少ない燃料で走行しているとする見方もある。
だがボッタスは、仮にそうだったとしても、今週のフェラーリの走りが見事である事実は変わらないと感じている。
「燃料をどのくらい積んでいるのか、エンジンモードが何なのかということは関係ない。それがどう変わろうと彼らは速く走るはずだ。今の時点の印象としては、シーズンでは彼らが少し先行するだろうと思う」とボッタス。
ただフェラーリは過去にも、シーズンの初めには非常に速い走りを見せながら、その後は年間を通して展開された開発競争に敗れてきた。ボッタスは同じことが2019年にも再び起こり得ると見ている。
「もちろん今は詳細な計算は不可能だ。まだ始まったばかりだからね」
「新ルールのもとで激しい開発競争が続くシーズンになるだろう。(だけど)僕たちは今のスペックのマシンであっても、より良く、より速く走れるように改善していく必要がある」
ボッタス自身は、1勝もできず期待外れに終わった2018年シーズンから復活を果たすために、レースで勝てるマシンが得られることを願っている。
「2018年シーズンは期待外れに終わった。F1で戦ってきた6年間で、僕はいまだに自分の目標を達成できていない。そんな自分が腹立たしく思えるシーズンだったよ」と現在29歳のボッタスは言う。
「自分自身について言えば、成し遂げるべきことが多い。自分の目標を達成したいんだ。つまり、まだF1でやるべきことが山ほどあるということだ」
だがボッタスは2019年シーズンについて、メルセデス残留を目指して走るわけではないとする。
「僕は他の誰に対してでもなく、自分に対して自分の力量を示さなければいけない。チームは僕に何ができるのかを正しく理解しているが、すべては僕自身にかかっているんだ」とボッタスは付け加えた。
「僕が過去最高のレベルでパフォーマンスするためには、僕たち全員がチームとして懸命に取り組む必要がある。僕は自分の最高レベルで力を出せたなら、何ができるのかをきちんと分かっているつもりだ」