2019年第1回F1テストが21日に終了、10チーム14人のドライバーが今週最後の走行を行った。トップタイムをマークしたのは、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグだった。
最終日のテストもドライコンディションのもと行われ、ヒュルケンベルグが4日間総合での最速タイムを記録した。午後のセッション終盤に最もソフトなC5タイヤで1分17秒393を出したヒュルケンベルグだが、その後、マシントラブルによりコース脇でストップ。テストを切り上げることになった。
午前中に走ったチームメイトのダニエル・リカルドは、1分17秒785(C5タイヤ)で3番手につけた。2台がトップ3入りしたルノーだが、ニコ・ヒュルケンベルグは24周、リカルドは34周の走行にとどまっている。
2番手はトロロッソ・ホンダのアレクサンダー・アルボン。午前はショートラン、午後はロングランに集中したアルボンは、136周を走り、自己ベストタイムは1分17秒637(C5タイヤ)だった。
メルセデスのバルテリ・ボッタスとルイス・ハミルトンが4番手、5番手に続いた。3日目までは燃料を多く積んでのロングランに集中してきたメルセデスだが、最終日はソフト寄りのタイヤを履いて走行。午前を担当したハミルトンはセッションのなかでしばしばトップに立ったものの、午前セッション終了時には1分17秒977(C4タイヤ)で3番手、一日を通しての順位は5番手となった。
午後の走行を受け持ったボッタスは、C5タイヤでマークした1分17秒857で4番手だった。ハミルトンは58周、ボッタス57周と、この日も順調に周回を積み重ねており、「トラブルなく有意義なテストができた」とチームは述べている。
6番手はフェラーリのシャルル・ルクレールだった。ルクレールはコースオフする場面もあったものの、ロングランに集中して合計138周を走り、1分18秒046(C3タイヤ)で今週のテストを終えた。
マクラーレンのランド・ノリスが7番手。ノリスは路面温度が低かったセッション序盤にターン5で飛び出し、赤旗の原因となった。しかし132周を走りきり、1分18秒431(C4タイヤ)の自己ベストタイムを出している。
8番手はアルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィだった。ジョビナッツィはこの日最多の154周を走ったが、セッション終了間際に、最初はピットレーン出口で、その後にコース上で、2回連続してストップ、赤旗を出した。ジョビナッツィの自己ベストタイムは1分18秒511(C3タイヤ)だった。
ハースのロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセンが9番手、10番手に並んだ。初日からトラブルが相次いでいたハースだが、この日はスムーズに周回を重ねた。テスト2日目、マグヌッセンはマシンにヘッドレストの問題があり、視界が悪い状態だったため、走行を取りやめなければならなかった。しかしこの問題は解決され、最終日午後に登場したマグヌッセンは、問題なく66周を走行、1分18秒720(C3タイヤ)を出している。グロージャンは64周のなかで1分18秒563(C3タイヤ)を記録した。
11番手はレッドブル・ホンダのピエール・ガスリー。ガスリーはタイムを追求することなく146周を走り、午後にC3タイヤで出した1分18秒780(C3タイヤ)が自己ベストだった。
レーシング・ポイントのランス・ストロールが12番手だった。セッション終盤、オイルリークの兆候が見られたために走行を切り上げ、合計周回数は72周。ベストタイムはC2タイヤでの1分19秒664だった。
13番手、14番手にウイリアムズのジョージ・ラッセルとロバート・クビカが続いた。ニューマシンの完成が遅れ、テスト3日目午後にようやくシェイクダウンにこぎ着けたウイリアムズは、最終日午前、クビカにFW42初走行の機会を与えた。クビカはスピンを喫する場面もありながら48周を走行、1分21秒542(C2タイヤ)を記録した。午後にステアリングを引き継いだラッセルは、17周の走行にとどまり、ベストラップは1分20秒997(C3タイヤ)だった。ふたりともデータ収集に集中し、まだ本格的なプッシュラップは走っていない。
第2回F1テストはスペイン・バルセロナで2月26日から3月1日に開催される。