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Twitter、新UIテストユーザの募集を開始 会話に集中できる仕様をめざす

2019年02月22日 08:21  リアルサウンド

リアルサウンド

 SNS大手Twitterが一部のユーザを対象として新UIのテストを進めていたことは既報であるが、このテストの規模を拡大することがわかった。Twitterの将来実装されるかも知れない新機能に関しても、同社CEOの最近の発言からその内容をうかがえる。


(参考:Twitter、リプライの色分け含む新機能テストを近日中に開始 ハートマークの非表示も実装?


・ベテランから初心者までテストに招待


 Twitterサポートチームは、21日、Twitterの新UIをテストするユーザを募集するとツイートした。このツイートには、テストユーザ募集ページへのリンクが貼られている。リンクからテストユーザ募集ページに移動すると、「Twitterは、あなたが気にかけている会話をより読みやすく、理解しやすく、そして参加しやすくするための新しい方法を模索しています」という英文メッセージが確認できる。このメッセージは、新UI導入のねらいを説明していると考えてよいだろう。


 新UIテストに参加したい場合は、上記募集ページに設けられた応募フォームから必要事項を入力しなければならない。入力内容はTwitterユーザネーム、Twitterを利用するために使っている(iPhoneあるいはAndroidといった)デバイス種別、母国語、そして居住している国である。ユーザネーム以外の入力内容は、選択肢から選ぶようになっている。


 募集ページの説明によれば、応募内容を送信したテスト参加希望者には、数週間以内にTwitter社から招待メールが送られる。件のテストを報じたUS版TechCrunchによれば、同社は主に英語と日本語を使うユーザを招待する予定、とのこと。また、あまりツイートしないライトなユーザから頻繁にツイートするヘビーユーザまで幅広く招待したい、ともコメントしている。


・リプライを色分けし、ハートマークも最初は非表示に


 テック系メディア『The Verge』が21日に公開したTwitterのテストについての記事では、新UIの変更内容が簡潔にまとめられている。もっとも大きな変更は、リプライを色分けして表示することだ。具体的にはリプライはツイートに対してインデント(字下げ)して表示し、フォロワーのリプライに関しては青色の背景色が設定される。さらにツイート主がリプライした場合には、そのリプライの背景色が灰色になる。


 現在ツイートの下部に表示されている「いいね」を意味するハートマークやリツイートのマークも非表示となる。これらのマークは、ツイートを詳細表示したときに表示されるようになる。つまり、タイムライン表示時には「いいね」やリツイートの数がわからなくなるのだ。この仕様変更からは、「いいね」やリツイートの数に惑わされずにツイートを閲覧してほしい、というTwitter社の意図が読み取れる。


 以上のような仕様変更に加えて、Twitterの全体的なデザインが丸みを帯びるようになる、と同メディアは伝えている。そして、今回のテストを通じて新UIについてフィードバックを得てから正式リリースまでには少なくとも「多くの月」を要するだろう、という同社のコメントも報じた。


・将来的には投稿後編集やコメント機能も?


 今回のテストで評価する新UIのほかにも、Twitter社は新機能の実装を含むTiwtterの改善案を検討しているようだ。同アプリの新機能に関連して、Engadget日本版は4日に同社CEOのジャック・ドーシー氏の発言を報じている。同氏はあくまで仮定の話と断ったうえで、ツイートの投稿から実際の送信までのあいだに5秒から10秒の遅延を導入して、遅延のあいだにツイートを修正する仕様を実装することは可能である、と発言した。


 また、16日に公開された同メディア記事によると、同CEOはアメリカ・サンフランシスコで開催されたイベントで過去のツイートにコメントを付ける機能を検討していると発言した。この機能について同CEOは、、過去のツイートをリツイート不可にしたうえで誤解が生じないにコメントを追加するもの、と説明している。この機能が実装されれば、過去にさかのぼって「炎上ツイート」が掘り起こされるような事態を未然に防ぐことができるようになるだろう。


 会話の内容に集中できるようにする今回のTwitterのUI再設計とそのテストは、ちょっとした誤解や行き違いから起こる炎上騒動を減らす効果があるかも知れない。そして、同SNSの改善は今回のテストで終わりというわけではなく、ドーシーCEOの発言からもわかるように今後も続くことだろう。(吉本幸記)