アストンマーティンは2月20日、プロジェクト“003”と呼ばれる『ヴァルキリー(VALKYRIE)』シリーズに続く新型ハイパーカーの市場導入および、世界500台の限定販売を承認したと発表した。
イギリスのラグジュアリーカーブランドから登場するハイパーカー第3弾にあたるこのクルマは、2018年9月に初めてその概要が明らかにされコードネーム“003”という名称の下でプロジェクトが進められていた。
“003”という数字は文字どおり3台目を意味する。001はレッドブル・レーシングとアストンマーティンが共同開発中の『ヴァルキリー』、002はそのサーキット専用モデルとなる『ヴァルキリーAMR Pro』だ。
そんな2台に続いて登場するプロジェクト“003”では、公道走行可能な車両としては驚異的なレベルのダウンフォースを発生させるエアロダイナミクスを持ち、“究極のロードカー”を唄うヴァルキリーシリーズの革新的なコンセプトとテクノロジーが幅広く採用されるという。
また、アストンマーティンは今回、プロジェクト“003”の車両後部を写したティザー画像を公開するとともに、ニューモデルがミッドシップレイアウトであること、ターボチャージャー付きハイブリッドエンジンを用いるガスエレクトリック方式のパワートレインを採用することなどを発表。あわせて同車のハイライトとして、日常的な使用に適した室内空間とラゲージスペースを確保した設計となっていることをアナウンスしている。
そんなプロジェクト“003”には右ハンドルと左ハンドルの両タイプが用意される。販売台数は全世界限定500台で、デリバリーは2021年後半以降を予定しているという。
「アストンマーティン・ヴァルキリーは、一度限りのプロジェクトになるとつねに言及してきた。しかし、ヴァルキリーの遺産を次の世代へと受け継ぐことは、私たちにとって必要不可欠なことだ」と語るのはアストンマーティン・ラゴンダのアンディ・パーマー社長兼グループCEO。
「ヴァルキリー直系のこのクルマは、ハイパーカー市場における独自の領域で新たな基準を設定し、アストンマーティンの量産モデルと並行してラインナップを構成する、高度に専門化された限定モデルという役割が与えられることになるだろう」
「今回、プロジェクト“003”を発表することができて、大変うれしく思っている。我々はこのクルマとともに、ダイナミックでエキサイティングな次のステップを踏み出していく」