2019年第1回F1プレシーズンテスト3日目を振り返り、ホンダのF1テクニカルディレクターである田辺豊治氏は、パワーユニット(PU/エンジン)を供給するレッドブル・レーシングとスクーデリア・トロロッソがともに多くの周回を重ねてデータを収集することができ、順調な一日だったと語った。
20日、スペイン・バルセロナで、レッドブルはマックス・フェルスタッペン、トロロッソはダニール・クビアトによりテストを進めた。
トロロッソSTR14で走行したクビアトは、午前は4番手だったが、午後のセッション残り約15分のところで、最もソフトなC5タイヤを履いてコースイン、1分17秒704というここまでの3日間を通しての最速タイムをマークし、トップに立った。周回数も137周で、アルファロメオのキミ・ライコネンの最多周回138周とほぼ同じ距離を走りこんでいる。
フェルスタッペンは、レッドブルRB15で109周を走りこみ、C3タイヤ使用時の自己ベストタイム1分18秒787で13人中5番手となった。
「双方のチームともにPUについては今日も機能確認などを継続し、両チーム合計で246周を走行でき、順調な一日となりました」と田辺テクニカルディレクター。
「初日に担当したドライバーの組み合わせでしたが、それぞれのドライバーの特性に合わせたPUの最適化を進めることができましたし、有益なデータを多く蓄積することができたと思います」
「今晩改めて、3日間で収集したデータを分析し、明日もトラブルフリーでテスト1を終えられればと考えています」
ホンダは、「各チームがそれぞれのプログラムに沿ってテストを実施している現時点ではラップタイムは全く参考にならないが、それでも今日のようにクビアトがトップタイムを記録することは、チームメンバーのモチベーション向上につながっている」とコメントしている。