2019年第1回F1プレシーズンテストが2日目を迎えた。この日参加した9チーム12人のドライバーのなかで、最速タイムをマークしたのは、フェラーリのシャルル・ルクレールだった。
19日、ニューマシンの完成が遅れているウイリアムズ以外の9チームが走行を行った。セバスチャン・ベッテルからステアリングを引き継いだルクレールは、フェラーリでの本格的なテスト作業をスタート、SF90で順調に周回を重ね、この日最多となる157周を走った。自己ベストタイムは午前中に記録した1分18秒247(C3タイヤを使用)で、ベッテルのタイムにはわずかにおよばなかったものの、この日のトップとなった。フェラーリは2日連続で、タイム、周回数の両方で首位に立っている。
2番手に続いたのはマクラーレンのルーキー、ランド・ノリスだった。ノリスはセッション終盤にソフト寄りのタイヤC4を履き、1分18秒553をマーク、合計104周を走行した。
ハースのケビン・マグヌッセンが3番手。ハースは午後のセッション残り30分の時点でテストドライバーのピエトロ・フィッティパルディも走らせている。マグヌッセンは59周を走行し、1分19秒206(C3タイヤ)を記録、新車のハンドリングが良かったと、ポジティブな感想を述べた。フィッティパルディは13周を走るなかで、1分21秒849(C3タイヤ)で12番手だった。
4番手はトロロッソSTR14・ホンダで自身初の本格的なF1テストを開始したアレクサンダー・アルボン。今年F1デビューを飾るアルボンは、先週のフィルミングデーでSTR14を走らせ、19日の本格的なテストに備えた。コースに出てすぐに、冷えたタイヤでスピンを喫しコースオフ。その後もマシンをプッシュするなかでスピンをしたものの、アルボンは合計132周と、ルクレールに次ぐ周回数を走りこみ、1分19秒301(C4タイヤ)で4番手とまずまずの位置につけた。
アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィが5番手。C38を初めて走らせたジョビナッツィは、101周を周回、1分19秒312(C4タイヤ)をマークした。
メルセデスはこの日もレースドライバーふたりを起用。午前をルイス・ハミルトン、午後をバルテリ・ボッタスが担当した。ハミルトンは74周を走行し1分19秒928(C3タイヤ)で10番手、ボッタスは89周のなかで1分19秒535(C3タイヤ)で6番手だった。チームは、マシンとタイヤについての理解を深め、トラブルフリーで周回を重ねることができたと述べている。
7番手はレッドブルRB15・ホンダをこの日初めて走らせたピエール・ガスリーだった。順調に周回を重ねていたガスリーだが、セッション終了近くにスピンを喫してコースオフ、リヤからバリアにヒットした。そのままこの日の走行を切り上げることになり、ガスリーの自己ベストタイムは午前に出した1分19秒814(C3タイヤ)、周回数は92周だった。
8番手、9番手にはルノーのニコ・ヒュルケンベルグとダニエル・リカルドが並んだ。
午前を担当したリカルドには、ストレート走行中にリヤウイングのトップエレメントが飛ぶというアクシデントが発生。ターン1でハイスピードスピンを喫し、グラベルに飛び出したリカルドだが、幸いクラッシュは免れ、コースに復帰してピットまで戻ることができた。調査が必要になったため、走行時間を大きく失うことになったリカルドは、28周の周回にとどまり、1分19秒886(C3タイヤ)が自己ベストタイムだった。トラブルについてリカルドは、リヤウイングを2019年の新規則により一新したことで、初期トラブルが発生したとの見方を示している。
午後から走行したヒュルケンベルグは95周を走り、1分19秒837(C3タイヤ)のタイムを記録した。
11番手はレーシング・ポイントのランス・ストロールだった。チームを移籍し、初めてRP19に乗ったストロールは、ニューマシンのテストを行うと同時に、新しいチームの働き方について学び、担当者との関係を築いていくための努力も行っていると語っている。