ウイリアムズ・レーシングのテクニカル・ディレクター、パディ・ロウが、新車完成の遅れの責任を取って、辞任させられるかもしれない。
2月18日からバルセロナ・カタロニアサーキットで始まった、開幕直前のF1合同テスト。全10チームが参加するはずが、唯一ウイリアムズのみが初日を欠席した。2日目からは合流すると言っていたが、最終的に火曜日も欠席。新車FW42の完成が、大幅に遅れているのだ。
チームは当初、テスト前週にシェイクダウン走行を行う予定だったが、こちらもキャンセルしていた。控えめに言っても、重大な事態である。
テスト現場のパドックで囁かれているのが、新車の完成が遅れたのはそもそも開発計画に最初から問題があったという観測である。さらに驚くべきは、ウイリアムズFW42は昨年の失敗作であるFW41より、さらに2秒遅いという風洞データが出ているという。
それらすべてが、パディ・ロウの関わることであり、責任を取ってチームから解雇される恐れがあると噂される。ウイリアムズの前に在籍していたメルセデスでは、3連覇の立役者と高い評価を得ていた。しかし実際のロウは当時から閑職に追いやられていたのかもしれない、でなければメルセデスが手放すはずがなかったのだから。
この件に関してはロウ自身が、すでに辞任の意思を伝えているともいわれる。しかしテスト現場でのウイリアムズの広報担当は、「ノーコメント」というのみだった。19日の火曜日にようやくFW42がサーキットに到着し、水曜日からようやくテストを始められそうだ。