マクラーレン・レーシングのCEOを務めるザク・ブラウンは、マネージングディレクターとして新たにチームに迎え入れるアンドレアス・ザイドルが、F1の仕事のみに集中し、チームを前進させてくれると期待を持てるだろうと語った。
かつてWEC世界耐久選手権に出場していたポルシェのLMP1プログラムを率いていたザイドルは、先月マクラーレンへの加入が発表され、5月からチームでの仕事を始めることになっている。仕事を始めるまでにこれだけ期間が空くのは、ザイドルがマクラーレンを指揮するためには、そのことだけに集中する必要があるとブラウンが考えているからだ。
「アンドレアスにはポルシェだけでなく、その前にはBMWのスタッフとしてザウバーなどで働いていた素晴らしい経験がある」とブラウンは話した。
「彼は長いことレースに関わっており、素晴らしい経歴の持ち主だ。2018年にチームの中で様々なことが変化した際に、毎日F1のことだけに集中してくれる人物が必要だと我々は考えたのだ」
期待外れなパフォーマンスが続いていたこともあり、昨年マクラーレンはマネージメント体制の改革に取り組んだ。そして技術部門には、トロロッソの元チーフデザイナーであるジェームス・キーが加入する予定だ。
「私の役割は、マクラーレン・レーシングや様々なレース活動に気を配ることだ。だがレース活動の中でも、F1が最も重要だ。昨年は私の仕事を手伝ってもらうために、シーズン途中にジル(ド・フェラン/スポーティングディレクター)を迎え入れた」
「彼ら(ザイドルとキー)がチームに合流するまでに、我々は全員が問題に取り組み、(上位との)ギャップを埋めなければならない。アンドレアスがチームを率いるのを楽しみにしている」
「我々は素晴らしいグループだと考えている。チームは、どんな個人よりも強いものだ」
「ジェームス・キーは既存の組織とともにチームを前進させてくれるはずだ。そして様々な活動において我々の株主の野心を満たし、ジルと私はF1での役割を果たすだろう」
彼らのいう野望には、インディ500が含まれている。マクラーレンは、2019年のインディ500にフェルナンド・アロンソと起用して出場することが決まっている。
「もちろん、我々はインディ500や自転車競技にも取り組んでいる。それに報じられているように、スポーツカーレースにも目を向けている。それゆえ我々は、他の活動を始める前に、F1での活動に適切なリソース全てを割いているということを明確にしなければならない。チームの妨げになるものは、何も持っていたくない」