長時間労働やパワハラで、働く人を精神的にも肉体的にも追い詰めるブラック企業。キャリコネニュースには働き詰めの生活を送り、心身を壊した人からの体験談と悲痛な叫びが寄せられている。
食品工場で働いていた50代の女性は、通常は3人で行うはずの業務を1人で担当していた。手巻き寿司を1日に180本巻くことに加え、製品のカットとパッキング、仕分けも行なっていた。満足のいくヘルプも得られず、
「ずっと『仕事が遅い』と言われ続けて、サービス残業せざるを得なくて、一年半頑張ったけど体を壊して辞めました。今も後遺症があります」
と嘆く。
外国人労働者が泣いて「私はおしんではない」と言いながら出ていく職場
老人施設のスタッフとして働いていた40代女性は、自力排泄や摂食ができない入居者50人ほどの夜間ケアを1人で行なっていた。タイムカードに残業時間は記載されず、当然支払いもない。
過去、夜間に救急搬送があり、呼び出されても給与は出なかった。過去のタイムカードは常務の部屋にある施錠された金庫にあり、「開示請求もできない」という。当時の激務っぷりについて、
「離職率は異常に高くて、公休なのに時間休程度しか休めない。別の仕事も受け持ちさせられ、身体を壊して入院し、現在は障がいを持っています」
という。クリエイティブ職の30代男性は、精神疾患により退職し、現在は療養生活を送っている。当時の勤務先では「給料は安く、残業100時間超えは当たり前」という労働環境だった。
東南アジアから働きに来た従業員が数人いたが、激務に耐えきれず2か月ほどで退職。その際、彼らが放った言葉が心に残っている。
「もう無理だといいたかったのでしょう。1人が『私はおしんではない』と泣いて出ていきました」
「暴言などで従業員を精神的に追い込み、心身を壊してしまう」
40代の男性は、脳出血のため入院した際、給与の支払いが止まったという。勤め先から、「入院翌月から税金が差し引かれたマイナスの給与明細が届きました」というのだ。
「その分の金額を、『退職金共済で払え』と退職を迫られ、支払いのために20年勤務した会社を退職しました」
心身が弱っている状況にも関わらず、勤務先は金銭的な心配を与え、さらに追い込んでくる企業もあるようだ。ほかにも、
「暴言などで従業員を精神的に追い込み、心身を壊してしまう」(30代女性、販売・サービス業)
「勤務前の開店準備中に、上司から平手で殴られた。別の上司には勤務中に舌打ちや、『店長を続けたいならこうやれ』と強い口調で言われ、精神的に追い詰められた」(40代男性、販売・サービス業)
という体験も寄せられた。