2月15日、富士スピードウェイのスポーツ走行枠を使って、スーパーGT GT300クラスに参戦する2台のマシンが走行した。1台はAudi Team Hitotsuyamaが導入するアウディR8 LMSエボ、そしてもう一台は、つちやエンジニアリングのトヨタ86 MCだ。
GT3マーケットで非常に多くのカスタマーをもつアウディは、2019年に向けてより進化させたR8 LMSエボを投入。空力と冷却性能を最適化し、さらに駆動系の信頼性見直しが図られているというマシンだ。すでに12月にはアブダビでのガルフ12時間で優勝も飾っている。
そんなアウディR8 LMSエボが、スーパーGT GT300クラスにも登場することになる。投入するのは、長年アウディを走らせてきたAudi Team Hitotsuyamaだ。R8 LMSは既存車両にエボリューションキットを装着しての“エボ化”も可能だが、2019年に向けてチームはもともとエボキットを装着した新車を導入し、この日がシェイクダウンとなった。
ルーフ以外の多くはカーボン地、そしてアウディスポーツ、チームをIT面でサポートするグランバレイ、コンピューターサービスや自動車販売、貿易サポートを行うウェルポートのロゴが貼られているのみのカラーリングでの走行となったが、大きな変化としてマシンにヨコハマのステッカーが貼られた。装着したタイヤは昨年まで使っていたダンロップではなく、ヨコハマだ。
ステアリングを握ったのは富田竜一郎のみで、シェイクダウンは大きなトラブル等もなく無事に終了。一ツ山亮次チーム代表によれば「大きな問題もなく終えることができました」という。チームは近日中に体制発表が行われると推測されるが、このままヨコハマ使用となれば、新型アウディR8 LMSエボ投入とともに、大きなトピックのひとつとなりそうだ。
また同じタイミングで富士を走っていたのは、つちやエンジニアリングのトヨタ86 MC。土屋武士監督によれば、「昨年までの反省材料の確認」が主な目的。カラーリングはされておらず、カーボン地での走行となったが、これは毎年オフシーズンには剥がすのだという。
ステアリングを握ったのは松井孝允で、トラブルなく周回。こちらも「今年に向けた確認をすることができた」という。つちやエンジニアリングも近く2019年の体制が発表される予定だ。