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WRC:トヨタ、スウェーデン2日目はラトバラに不運。「タイヤが充分にグリップせず」

2019年02月16日 12:21  AUTOSPORT web

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ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)
2月15日に競技2日目を迎えた2019年のWRC世界ラリー選手権第2戦スウェーデン。ワークスチームとして3台のトヨタ・ヤリスWRCを投入しているTOYOTA GAZOO Racing WRTはオット・タナクが首位と2秒差の総合2番手を確保。一方、一時総合首位に浮上したヤリ-マティ・ラトバラはコースアウトしてデイリタイアを余儀なくされた。

 北欧スウェーデンを舞台に争われるラリー・スウェーデン。競技2日目は隣国ノルウェーも舞台にSS2~8までの7SSで争われた。

 この大会は雪と氷に覆われたステージを舞台に争われる1戦で、午前中の走行は雪が固く引き締まった理想的なコンディションとなったが、気温が上昇した午後の走行では雪や氷が解けてコンディションが悪化していった。

 タナクはSS2で総合首位に浮上。午前の走行締めくくりとなるSS4を終えた時点で5.5秒のリードを気づいてみせるが、コンディションが悪化した午後は走行順が早かったこともありペースを上げられず。SS7終了時点でトップと13秒差の総合3番手に後退した。

 しかし、最終SS8では挽回し、ステージ3位を獲得。総合2番手を走っていたラトバラがリタイアしたこともあり、首位と2秒差の総合2番手につけた。

 ラトバラはSS5で総合首位に立つと、続くSS6~7ではトップを奪ったテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)と僅差のトップ争いを演じる。

 そのスニネンと5秒差で挑んだ最終SS8で、ラトバラは走行中にコースオフ。コース脇の雪だまりにマシンが捕まってしまい身動きが取れなくなり、デイリタイアを余儀なくされた。ただし、ラトバラはラリー2規定に基づき、競技3日目には出走する。

 トヨタ加入2戦目となるクリス・ミークは午前の走行を終えた段階で総合8番手だったが、午後はペースを上げてSS6を終えた時点で総合5番手にポジションアップ。

 しかし、SS7でエンジンがストールするアクシデントがあり、最終的に総合8番手。トップとは53.1秒差だが、総合5番手のエサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)とは約10秒差となっている。

■「ラトバラのハプニングにはみんなが肩を落とした」とマキネン

「今日は非常に難しい路面コンディションでの戦いとなったが、我々のクルマは持てる力をきちんと発揮した」とチーム代表のトミ・マキネン。

「今晩最後のステージでのラトバラのハプニングには、みんなが肩を落としたが、彼はそこまで非常よくやっていた。また、オットも出走順を考えると健闘していたと思うし、順位も素晴らしいと思う」

「クリスは、このラリーでもクルマに良いフィーリングを感じているようだ。午後のステージでは彼のドライビングスタイルと路面のコンディションがマッチし、タイムも向上した」

 ラトバラは「最終ステージは凍結した路面の上に雪が多く積もり、そこで激しくプッシュしたところユーズドのタイヤが充分にグリップせず、コースアウトしてしまった。明日は再出走し、良い運転の感覚を取り戻すことが重要だ」とコメント。

 トップ争いを演じるタナクは「1日の最後のステージでプッシュし、トップの選手に近づくことができた」としたほか、ミークは「今朝はなかなかペースが上がらず苦労したが、午後の再走ステージで状況は好転した。先は長く明日もまた複雑なコンディションになりそうだから、諦めずに頑張りたい」と述べている。

 競技3日目となる16日はSS9~16の8SSで争われる。このうちSS11、14として行われる“ヴァルゴセン”は大ジャンプで有名なコリンズクレストを含むステージだ。

 全8SS合計の走行距離は126.18km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は613.31kmとなっている。