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Netflix × プロダクションI.G、世界初の4K HDR手描きアニメ制作プロジェクトを今秋配信

2019年02月15日 18:51  リアルサウンド

リアルサウンド

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 Netflixは、株式会社プロダクション・アイジーとの共同プロジェクトにおいて、世界初の4K HDR画質の手描きアニメ作品を制作することを発表した。本プロジェクトは最新の映像技術の開拓において試験的に開始したものだ。本アニメ作品はNetflixオリジナル作品として、今秋の配信を予定している。


(参考:視聴者がドラマの展開を決められる? Netflixが挑戦する、インタラクティブ方式の映像制作) 


 今回の共同プロジェクトは、今後の4K HDRアニメ作品制作の本格化を見据え、試験的に開始したものだ。プロジェクトの目的は、制作過程において得られるあらゆる技術的な知見をもって、今後4K HDRアニメ作品の制作に挑戦するクリエイターに有効活用してもらうための糸口を模索することである。クリエイターはこれらの知見を活かし、最新のテクノロジーや制作手法を用いた制作活動を行うことができるそうだ。


 本共同プロジェクトの統括責任者であるNetflix クリエイティブテクノロジーエンジニアの宮川遙氏は、今回の共同プロジェクトにつき「日本のアニメ業界を代表するクリエイターを擁するアニメプロダクションと共に、今回の共同プロジェクトを開始できたことを非常に嬉しく思います。世界中の多くのアニメファンの皆さまに、4K HDRのアニメ作品をお届けできるのを今から楽しみにしています。」と述べている。


 また、本共同プロジェクトの演出を担当するI.G社の齋藤瑛氏は、今回の取り組みを開始するにあたり「4KとHDRでのアニメーション制作に挑戦した背景には、新しい表現を切り開きたいという思いがありました。」と述べている。「表現者として、より美しい映像を制作する機会を常に探っておりますが、機材などのハードルもあり、4KやHDRは業界的にも未開拓な分野です。今後もこのような取り組みを通じて、高いクオリティの映像を求め、努力を惜しまず進みたいと思います。」とコメントしている。


 Netflixは、クオリティの高い映像体験を提供するために、2016年からSDRで制作された一部のアニメ作品をより高画質なHDRにリマスタリングして配信することを試みている。現在『BLAME!』『GODZILLA 怪獣惑星』『詩季織々』などのアニメ作品をHDRで配信中。本年配信予定のオリジナルアニメ作品『ULTRAMAN』と『聖闘士星矢: Knights of the Zodiac』に関しても、HDRで配信予定とのことだ。


 また本プロジェクトとは別に、I.G社とは2018年1月にアニメ作品に関する包括的業務提携契約を締結したほか、同年3月より『B: The Beginning』をNetflixオリジナル作品として全世界190か国で配信している。


(編集部)