三陽商会とファッションポケットが業務提携、AIによるデータ解析でMD改革へ

三陽商会とファッションポケットが業務提携したと発表した。三陽商会はファッションポケットが提供している画像AIエンジンを用いた世界初のファッショントレンド解析サービス「AI MD」を活用することで、MD計画の精度向上に繋げるという。

　「AI MD」は、ソーシャルメディアを含む世界中のファッションメディアから、最新のコレクションやファッショントレンド、写真を24時間自動収集した大量のファッションビッグデータを解析し、カラーや着こなしなどのトレンドを予測することができる。成長戦略の柱の一つとして全領域においてデジタルトランスフォーメーションを推進している三陽商会は、同サービスを導入することで期初の需要予測の精度やプロパー消化率の向上、 機会ロス・値引・余剰在庫の抑制を図り、売上・粗利の最大化と在庫の効率化を目指す。「AI MD」を活用した商品は、2019年秋冬から婦人服の全ブランドで展開する予定。
　三陽商会の岩田功代表取締役社長は「これまでデザイナーやMDの個人の感覚や過去の実績を頼りに企画・デザインを行ってきたが、お客様が着たいと思っているものをスピーディーに取り入れて提供することが最も大事。AIテクノロジーにより可視化することでMDの精度を高め、当社が持つ上質なものづくりに生かすことができると考えている」と業務提携の狙いを説明。ファッションポケットの重松路威代表取締役社長は「AI MDが本邦を代表する老舗ファッションカンパニーの商品企画の最前線に取り入れられることで、世界に先駆けたMD改革やワクワクする商品づくり、プロパー消化率の向上の実現に少しでも寄与していきたい」とコメントしている。