ルノーF1チームは、12日、イギリス・エンストンのシャシー部門のファクトリーで2019年の体制発表会を開催、チーム首脳陣とドライバーたちが登場し、スピーチを行った。同時にチームは、2019年型マシン『R.S.19』の画像をオンラインで公開した。
発表会会場で披露されたのは、2018年仕様のマシンに2019年型ウイングを装着し、新カラーリングを施したものであり、最初のシャシーはまだ完成していないと首脳陣が認めた。ルノーは「非常にタイト」な状況にあるといい、16日土曜に予定しているフィルミングデーとしてのシェイクダウン、あるいはプレシーズンテスト初日の18日にマシンの完成が間に合うことが100パーセント確実だとはいえないという。
ルノー・スポール・レーシングのマネージングディレクターであるシリル・アビテブールは、「土曜にフィルミングデーとしてシェイクダウンを行う予定に変わりはない。だが、実際行うかどうかは定かではない」とコメントしたとRACERが伝えた。
作業が遅れている主な原因は、2019年の空力レギュレーション変更が確定したのが遅かったことであり、どのチームも苦労しているはずだと、アビテブールは言う。
「これまで何度も言ってきたことだが、レギュレーション変更の時期が遅い。それが厳しい現実を生んでいる。我々のチームだけがこういう状況であるわけではないと思う」
ワークスチームとして4年目のシーズンを迎えるルノーは、エンストンのファクトリーに多額の投資を行って設備の充実を図った。それにより自社で製造するパーツが増えたことで、よりタイトな開発スケジュールを組むようになったともアビテブールは示唆している。ルノーは2018年にランキング4位に浮上。2019年にはビッグ3チームに戦いを挑もうとしている。
「昨年までよりも今年はさまざまな作業を統合した。その影響が多少はあると思う。こういったマイルストーンと内部計画には満足できるし、うまくいくだろうと考えている」とアビテブール。
「サプライヤーと作業をする場合、リードタイムは決まっている。だが、自社でパーツを作る場合、リードタイムについて自分のなかで検討し始めてしまう」
「風洞に使う時間と競争力のレベルは直結する」とアビテブールが述べたとFormula1.comが伝えた。
「だから超えてはならないラインのギリギリまで攻める必要がある。だが我々はそれを少し超えてしまったかもしれない」
アビテブールは、2019年にはトップグループとの差を縮め、エンジンのパフォーマンスを向上させることを目指すと述べている。