KTMが2019年MotoGP参戦体制を発表。サテライトチーム、テック3のRC16カラーリングもお披露目

MotoGPに参戦するレッドブルKTMファクトリー・レーシングは2月12日、KTM本社を構えるオーストリアのマッティヒホーフェンで、2019年シーズンの参戦体制発表を行った。発表会ではKTMのMotoGPマシン、2019年型RC16と、レッドブルKTMテック3のカラーリングが施された新サテライトチームマシンがベールを脱いだ。

　2019年でMotoGPクラス参戦3年目を迎える、レッドブルKTMファクトリー・レーシング。2018年第19戦バレンシアGPでは、ポル・エスパルガロが、ひどい雨により転倒者が続出するレースで見事、KTMとしてクラス初表彰台を獲得した。

　2019年は、ライダーラインアップを一部変更。継続参戦のエスパルガロと、新たにヨハン・ザルコが加入した。

　さらに、KTMのサテライトチームが誕生。長らくヤマハのサテライトチームとしてMotoGPクラスに参戦してきたテック3が、KTMのサテライトチームとして新しい門出を迎えた。レッドブルKTMテック3は、継続参戦のハフィス・シャーリンと、Moto2クラスからステップアップしてきたミゲール・オリベイラの布陣を敷く。

　テストライダーにはミカ・カリオが続投し、この役割を果たすライダーにもうひとり、2018年いっぱいで現役を引退した元MotoGPライダーのダニ・ペドロサが加わった。

　KTMライダーとして3年目を迎えるエスパルガロは「僕たちの前には大きな目標がある」と、新シーズンに向けて抱負を語った。さらにそのなかで、エスパルガロは新しいチームメイトやKTMのサテライトチームとなったテック3についても触れている。

「僕たちにはいいペースがあるよ。ヨハンはチームにうまくなじんで、とても速いよね。僕たちがきちんとシーズンに向かっていることを表していると思う。（テック3の）ミゲールはテストでとても速くて、ルーキーとしては驚きだったよ。一方、ハフィスは本当に一生懸命に作業を行っていた」

「テック3で行われるものすべてが、僕の助けになってくれると思う。（以前テック3に所属していた）僕の経験からして、テック3はライダーの手助けをしたり、教えたりすることがうまいんだ。それに、バイクを改善していくこともね」

「2019年は改善の年になるだろうね。完ぺきな人なんていない。だから僕は、毎年学んでいくんだ。チームメイトのヨハンからも、僕は学ぶことができる。チームのためにも、ベストを尽くしたいね」

　一方、エスパルガロのチームメイトとなるザルコは「ここにいられてうれしいよ」と喜びを表しつつ、また、これまでのテストで感じたことを語った。

「テストを経て、僕はとてもうれしいんだ。チームの人たちが、僕を信頼してくれていると感じるし、自信を持てるんだよ。僕たちのモチベーションは高い。テストで大きな改善を行ったとしても、やるべきことが多くあるとわかるんだ。僕は自分を速いライダーだと言えるし、役立つ情報をもたらすこともできる。KTMの一員になれて、誇りに思うよ」

　発表会ではレッドブルKTMファクトリー・レーシングのエスパルガロ、ザルコとともにステージ上にはレッドブルKTMテック3のシャーリン、オリベイラが登場。レッドブルKTMファクトリー・レーシングカラーの2019年型KTM RC16と、レッドブルKTMテック3のカラーリングマシンが初公開された。

　レッドブルKTMテック3のカラーリングは、デザインはほぼファクトリーマシンと同じ仕様のようだ。青をベースとしてKTMカラーのオレンジを差し色とし、シルバーの“RedBull”の文字とロゴが配されている。

　また、レッドブルKTMアジョからMoto2クラスに参戦するブラッド・ビンダー、ホルヘ・マルティン、レッドブルKTMテック3から参戦するフィリップ・エッテル、マルコ・ベゼッチ、そしてレッドブルKTMアジョからMoto3クラスに参戦するジャン・オンジュもこの日、参戦体制発表会の壇上に立っている。

　大所帯となったKTMチーム、2019年はオレンジの疾風を吹かせることになるだろうか。