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井上苑子、chelmico、WANIMA、RYUCHELL……『TikTok』最新の人気曲を考察

2019年02月12日 12:21  リアルサウンド

リアルサウンド

 若者を中心に流行中の音楽動画アプリ『TikTok』。随時更新されているアプリ内の『ホット』『人気急上昇』『おすすめ』などの楽曲リストから、リアルタイムで流行している楽曲を毎月紹介しているこのコラム。1月はドラマ『今日から俺は !!』(日本テレビ系)の主題歌が話題になった影響で、嶋大輔の「男の勲章-復活-」がホットリストTOP3にランクイン。また、年末の『第69回NHK紅白歌合戦』(NHK総合)とのコラボ企画で、いきものがかり「じょいふる」の振り付け動画が数多く投稿されていた。(参考:https://realsound.jp/tech/2019/01/post-305955.html)


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 上記のように最近では、話題のテレビ番組に関連する楽曲や企画動画もバズりやすい傾向にある。今月もリストの中から注目の楽曲をピックアップし、TikTokの流行を追っていきたい。


・井上苑子/ふたり
 特に10代や若い世代の女性から人気を集めるシンガーソングライター・井上苑子。高校生の時にリリースされた1stミニアルバム『#17』に収録の「ふたり」は、昨年からTikTokの中でもよく使用されてきた楽曲だが、今月のホットリストに再びランクイン。2015年の楽曲でありながらロングヒットを更新し続けている。彼女自身が現役高校生の時に発表した曲ということもあり、近い世代のTikTokユーザーにとっては歌詞がリアルに感じられて共感性が高いことも、ヒットの一つの要因だと考えられる。<二年ぶりのショートカットはまさにあなたのため>というピュアな恋心が描かれた歌詞をリップシンクしながら、髪を触る仕草や可愛らしい手振りを付けている動画が多い。


・chelmico/BANANA
 人気急上昇リストにランクインしている「BANANA」。この楽曲を歌っているガールズラップユニット・chelmicoは、2016年ごろから次々とCMに起用され始めたことをきっかけにその名を広めていき、翌年にはサマーソニックに初出演。そして2018年の夏にメジャーデビューを果たして以来、ますます彼女たちへの注目度は高まっている。力の抜けたゆるいリズムと耳に残るリリックが印象的なナンバー「BANANA」を使用している動画の中には、ユーザーが実際にバナナを手に持ってリップシンクしているユニークなものも。どこまでもフリーダムでゆるくて、それでいながら何をやってもばっちりキマるスタイリッシュさもあるchelmicoとTikTokの親和性は高く、今後も彼女たちの楽曲が使われた動画が増えていきそうだ。


・WANIMA/アゲイン
 WANIMAが3月6日にリリースする4thシングル『Good Job!!』に収録される新曲「アゲイン」。今月上旬に先行配信がスタートしたばかりだが、早くもTikTok内で人気急上昇リストに登場している。WANIMAは他の楽曲もよく動画に使用されており、中でも「シグナル」はホットリストに長くランクインし続けている人気曲となっている。「アゲイン」「シグナル」どちらも思わず駆け出したくなるような疾走感溢れるロックナンバーで、そんな楽曲の色にピッタリなスポーツ系の動画に使われていることが多い。また、女性ユーザーが大多数のように思われていたTikTokだが、最近は男性ユーザーもどんどん増えてきており、WANIMAの楽曲は特に男性ユーザーからの人気が高いことも特徴だ。


・RYUCHELL/今すぐKiss Me
 誰もが知るLINDBERGの名曲「今すぐKiss Me」をRYUCHELLがダンスミュージックアレンジでカバーし、今月6日に配信リリースした。同曲は現在TikTokで行われている企画「バレンタインチャレンジ」のレコメンド曲にもなっており、この曲に乗せて人気のポーズシャッター機能で撮影した動画を、「#tiktokバレンタイン」と共に投稿する動画の数が急激に増加。RYUCHELLも自身の公式アカウントで「今すぐKiss Me」のリズムに合わせてポーズシャッターに挑戦する動画をアップしている。その他にもお菓子作りやスイーツを映した動画も増えており、TikTokのトップ画面には人気急上昇中のハッシュタグとして「tiktokバレンタイン」が登場。また、「楽曲を選ぶ」のページからは、期間限定のバレンタイン用プレイリストも見ることが出来る。(渡邉満理奈)