スクーデリア・トロロッソの2019年型マシンSTR14発表に際し、同チームからF1デビューを果たすアレクサンダー・アルボンが、明確な目標を決めることなく、目の前の仕事に集中し、一歩一歩前進していきたいと語った。
トロロッソはドライバーラインアップを一新し、ダニール・クビアトとアルボンを起用した。22歳タイ国籍のアルボンは、かつてはレッドブル育成ドライバーだった時期があるが、傘下から外れた後も、2016年にはGP3でランキング2位、2018年にはF2でランキング3位と実績を積み上げてきた。
今シーズンの目標について聞かれたアルボンは、次のように答えた。
「これまでのレース活動とキャリアを通して、僕は具体的な目標を掲げずにやってきた。常に、一戦一戦に取り組み、一歩一歩前に進むことを考えてきた。目の前のレース、目の前のセッション──それがプラクティスであろうと、予選であろうと、決勝であろうと──に集中して臨んだ。とにかくその時やるべきことに力を注ぐんだ」
「最初に長期的な目標を掲げると、自分に不必要なプレッシャーをかけてしまう。僕は自分自身が向上することに集中し、その結果どうなるのかを見ていく」
アルボンは、自身のレースナンバーとして「23」を選んだ理由として、MotoGPライダーのバレンティーノ・ロッシのファンであり、彼のナンバー「46」を半分にした数字を選んだと説明した。
「僕には大好きな人物がふたりいる。それはミハエル・シューマッハーとバレンティーノ・ロッシだ」とアルボン。
「幼いころ、ベッドルームはフェラーリの赤に染まっていた。昔はレースナンバーは『46』を選んできた。“ザ・ドクター”(ロッシのニックネーム)に夢中だったんだ」
「F1に昇格して、好きなナンバーを選択できることになった時、ロッシのナンバーを半分にして使うことにした。23もいいナンバーだし、何度かつけたことがあるから気に入っているんだ。それほど深い理由があるわけではないが、ロッシのナンバーを何らかの形でつけるという、僕自身のしきたりを維持したことになる」