恋愛資本主義の打倒を掲げる団体「革命的非モテ同盟」が、バレンタインデーを目前に控えた2月9日(土)、12回目となるバレンタイン粉砕デモを開催した。
モテない人の明るい未来を築き上げるべく、非モテ同志の連帯を呼び掛けてきた同団体は、"恋愛は人として当然やるべきこと"という観念に基づいて、消費を煽る恋愛イベントを敵視。
これまで10年以上にわたってクリスマス粉砕デモ、バレンタイン粉砕デモ、ホワイトデー粉砕デモを、"3大デモ"として毎年のように渋谷で展開してきた。
警察に「最近ちゃんと活動してないじゃないか」と心配される
9日当日は雪による公共交通機関などへの影響から、直前まで開催が危ぶまれたが、東京都心は大雪の可能性が低くなったとの予報を受け、予定通り開催した。
寒風が吹きすさぶ渋谷の街を30分ほど練り歩き、「バレンタインデー粉砕!」「もらったチョコの数で人間の価値を決めるな!」「お菓子メーカーの陰謀に踊らされるな!」など、日頃、リア充文化に対し抱えている鬱憤を渋谷の中心で大いに主張した。参加者は全部で9人と若干寂しかったが、例年通りバレンタインを粉砕することができたようだった。
昨年はデモの際に使用している公園の使用許可の関係で、クリスマス粉砕デモが実施できず、クリスマス粉砕講演会というかたちをとったこともあり、同団体のデモ活動は昨年のバレンタイン以来、1年ぶり。
決起集会前には警察と打ち合わせする一幕もあったが、「革命的非モテ同盟」代表・秋元貴之氏によれば、
「警察の方とも礼儀正しくフレンドリーに接するというのがモットー。このデモに関して、現場で警察の人に突っ込まれたことはないですが、申請で面談する時にツイッターや公式サイトの更新が滞っていると、『最近ちゃんと活動してないじゃないか』など心配されたこともある」
という。
また、"粉砕デモ"の活動に対して「こういうことしているからモテない」といったコメントがSNSなどで散見されることに関しては、
「まさしくそういうことを言う人間がいるからこそ、我々は活動しなければならない。恋愛をすることが当然だという思い込みが間違いである」
と、同団体の理念を強調していた。
クリスマスやホワイトデーの季節は他団体などの兼ね合いもあり、デモの許可が取りにくくなっているそうだが、秋元氏らの活動は今後どのような展開をみせるのだろうか。