全日本スーパーフォーミュラ選手権を戦うTeam LeMansは2月7日、2019年の参戦体制を発表した。8号車に大嶋和也、7号車にはロシア出身の若手、アルテム・マルケロフを起用する。またチームには山本尚貴の王座獲得を支えた阿部和也エンジニアが加入する。
2018年はブルーカラーの8号車、ピンクカラーの7号車と2台のマシンを、大嶋和也、ピエトロ・フィッティパルディ、トム・ディルマンに託したTeam LeMans。新型シャシー“SF19”が導入される2019年は、フレッシュなドライバーをチームに迎え入れる。
新たに加わるマルケロフは1994年9月10日、ロシア・モスクワ生まれの24歳。2006年にカートデビューを果たすと、2011年にはADACフォーミュラ・マスターズにステップアップしフォーミュラデビューを果たした。
その後もドイツF3、GP2(現FIA F2)と着実にステップアップを果たしており、2018年はルノーF1の開発ドライバーを務めながら、F2にロシアンタイムから参戦。モナコで行われた第4大会レース1で優勝を果たし、ランキング5位につけた。
そんなマルケロフが日本のレースを戦うのは今年が初めて。またスーパーフォーミュラにロシア出身ドライバーが参戦するのも初めてだ。
「僕にとっては遠い国での初チャレンジとなるけど、僕のキャリアにさらなる経験を重ねることできる」とマルケロフ。
「僕はこのシリーズで最初のロシア人ドライバーになるだけに、プレッシャーはあるけど、自分のパフォーマンスを最大限発揮し、結果につなげていきたいと思っているよ! 応援をどうぞよろしくお願いします!」
そんなマルケロフとともにシリーズを戦うのは大嶋、チームの指揮は引き続き片岡龍也監督が執る。さらにチームには、2018年までTEAM MUGENに所属し、山本を2度目のチャンピオンに押し上げた阿部エンジニアが加わっている。
国内トップフォーミュラに復帰して3シーズン目を迎える大嶋は「今年から新しいクルマに変わり、エンジニアも新しく変わり新しい体制で臨むシーズンです」とコメントしている。
「一昨年からスーパーフォーミュラに復帰しましたが、力を発揮できず苦しいシーズンとなってしまいました」
「新しくクルマが変わるタイミングでしっかりクルマを仕上げて開幕から上位に食い込み、今年こそ活躍できるように頑張ります」
就任3年目となる片岡監督は「少しずつではありますが調子も上向きになっておりますし、今シーズンから昨年のチャンピオンエンジニア阿部の加入のタイミングで車両もSF19と新しくなることは強い追い風になると思っております」と期待を示している。
「ドライバーの大嶋も復帰3シーズン目の勝負の年になりますので気合いも充分ですし、アルテム・マルケロフ選手にももちろん期待しております。まずは早く1勝をあげることを目指します! みなさま、応援よろしくおねがいします」
新型シャシーSF19の投入で新世代の幕開けとなる2019年のスーパーフォーミュラは4月20~21日に鈴鹿サーキットで開幕を迎える。それに先立ち、3月2~3日に同地で行われるモースポフェス2019では『SUPER FORMULAオープニングラップ』が、イベント後の3月4~5日には第1回公式テストも行われる予定だ。