ウイリアムズの副チーム代表であるクレア・ウイリアムズは、競争力の点で深刻な不振に陥っていた2018年のような失敗を、2019年シーズンに再び繰り返すことはないと自信を見せている。
2018年シーズン、ウイリアムズはコンストラクターズ選手権で最下位に沈み、ランス・ストロールとセルゲイ・シロトキンは、ふたり合わせても全21戦を通してわずか7ポイントしか獲得できなかった。
そんなウイリアムズは来たる2019年シーズン開幕に向けてドライバーラインアップを一新し、ロバート・クビカとジョージ・ラッセルを起用することになった。
クレアは、チームが抱えていた問題はドライバーの顔ぶれという単純な話よりもずっと深刻であり、2018年型マシン『FW41』の設計上の根本的な問題に、当初から悩まされ続けていたのだと認めた。しかし彼女は、2019年に再びそうした問題は発生しないと主張している。
「2018年に抱えていた複数の主要な問題を解決できたことを、私たちは大変うれしく思います」と彼女はアメリカの『RACER』誌に語った。
「しかし、チームの復活に向けた作業はまだ道半ばです」
「マシン開発に関する新たな計画を策定し、すでに長い時間を費やしてこれを進めています。そして計画は、私たちの想定どおりに進んでいると考えています」
「どのくらい順調に進んでいるのかは、プレシーズンテストに臨み、さらに他のチームが何をしているのかを見るまでは何とも言えないと思います。現時点で進展具合を評価することは非常に難しいのです」
■会社全体に影響を及ぼしたウイリアムズF1の低迷
またクレアは、チームに起きている今の変化は、会社全体にも波及していると説明した。
「会社の事業全体においても、事業そのものや事業構造、そのプロセスや資源など、すべてが目的にかなっていることを確認しながら、多くの作業を行っています」
「私たちは必要な作業を行うために、すべてが正しい方向に向かっていることを確かめながら、膨大な量の業務をこなしています。それは、改善策を計画どおり着実に進めるためです」
チームが問題を解決できておらず、また報道によれば過去数カ月間で人材流出も起きているウイリアムズだが、クレアは今後について楽観的な姿勢を崩さなかった。
「現場の雰囲気は、非常に良いです。スタッフ全員が熱心に仕事に取り組んでいます」
マルティーニ、SMPレーシング、そしてランスの父であるローレンス・ストロールからの財政支援は2018年いっぱいで終了したものの、チームは新たにポーランドの石油企業PKNオーレンとスポンサー契約を結び、資金を得ることになった。
一方、2018年限りでウイリアムズのシートを失ったセルゲイ・シロトキンは、2019年のル・マン24時間耐久レースにSMPレーシングから参戦することを発表した。シロトキンは同じロシア出身のエゴール・オルジェフ、フランス人のステファン・サラザンとともに17号車に乗り、WEC世界耐久選手権の第6戦セブリングと第7戦スパ・フランコルシャンに出場する予定だ。