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「失踪」技能実習生を支援する弁護団結成「未払い賃金の支払いにつなげたい」

2019年02月05日 20:21  弁護士ドットコム

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最低賃金割れなど、外国人技能実習生の受け入れ機関から賃金未払いのまま、やむなく「失踪」した人たちの権利救済をサポートしようと、有志の弁護士が「失踪」実習生未払賃金弁護団を立ち上げた。弁護団は2月5日、東京・霞が関の厚労省記者クラブで会見を開いた。フェイスブックなどSNSを通じて、失踪した実習生に呼びかけながら、「一人でも多くの権利救済につなげていきたい」としている。


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●未払い賃金の推計は42億円にのぼる

技能実習生をめぐっては、受け入れ機関とトラブルになって、失踪する人が目立っている。2017年には、7000人以上にものぼるが、その背景には、時給300円~400円など、過酷な労働環境があるとされる。弁護団によると、約6割で最低賃金割れが発生しており、1人あたり100万円と仮定すると、未払い賃金は約42億円になるという。





根本匠厚労相は2018年12月、衆議院厚生労働委員会で「労働基準法に違反して(技能実習生に)賃金が支払われていないことが確認された場合には、使用者に対してその不払い賃金の支払いをするよう是正勧告する」と答弁。また、すでに帰国した技能実習生に対しても「連絡がつく場合には遡及する」「一般論としては海外に送金する」と述べていた。



●フェイスブックの特設ページを設けている

こうした状況を踏まえて、技能実習生問題や労働問題に取り組む有志の弁護士が1月30日、「失踪」実習生未払賃金弁護団を結成した。フェイスブックの特設ページ(ベトナム語・ミャンマー語・英語・日本語)と、ホームページ(英語・日本語)を開設して、失踪した技能実習生に呼びかけはじめている。



技能実習生とは、フェイスブックのメッセージ機能を使ってやりとりする。もし、未払い賃金のケースがみつかった場合は、委任状をもらったうえで、労働基準監督署に申告し、受け入れ機関に対して、未払い賃金を支払うよう促していくという。



弁護団の代表をつとめる指宿昭一弁護士は記者会見で「まずは情報をあつめて、どれくらい最低賃金を割って働かされていたのか、それが失踪の理由につながっていたのか、などを明らかにしていきたい」と話した。指宿弁護士によると、失踪した技能実習生のほとんどがすでに帰国しているとみられるという。



・「失踪」実習生未払賃金弁護団のホームページ



https://www.unpaidtrainees.org



・「失踪」実習生未払賃金弁護団のフェイスブックページ



https://web.facebook.com/失踪実習生未払賃金弁護団-815084282176423/



(弁護士ドットコムニュース)