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笑福亭鶴瓶が死刑囚役、映画『閉鎖病棟』 共演に綾野剛、小松菜奈

2019年02月04日 12:10  CINRA.NET

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左から綾野剛、笑福亭鶴瓶、小松菜奈
映画『閉鎖病棟(仮)』が11月に公開される。

同作は、『第8回山本周五郎賞』を受賞した精神科医で作家の帚木蓬生の小説『閉鎖病棟』を映画化するもの。精神科病院を舞台に、様々な過去を背負い、家族や世間から遠ざけられながらも明るく生きていた患者たちの日常を遮るように起こった殺人事件を巡って彼らの交錯する思いを描く。

刑の執行が失敗して生き長らえた死刑囚で、今は精神科病院にいる主人公・梶木秀丸役に笑福亭鶴瓶がキャスティング。『ディア・ドクター』以来、約10年ぶりの主演となる笑福亭鶴瓶は役作りのために炭水化物を取らない食事制限や、腹部にサランラップを巻くなどして10日間で7キロの減量に成功したという。共演者は秀丸と心を通わせる患者チュウさん役の綾野剛、不登校が原因で精神科病院に通院する女子高生・由紀役の小松菜奈。

監督、脚本を務めたのは『愛を乞うひと』『エヴェレスト 神々の山嶺』などの平山秀幸。平山監督が自ら脚本を手掛けるのは今回が初となる。撮影は1月に長野・松本でクランクインし、その後、独立行政法人国立病院機構が運営する精神科の専門医療施設・小諸高原病院の協力を得て2週間にわたって実施。日本国内でドキュメンタリーを除いて国立の精神科病棟を使用した映画撮影は、同作が初の試みになるという。クランクアップは2月中旬を予定。

笑福亭鶴瓶は「クランクイン前に脚本を読んでいたら、涙が止まらず、撮影現場でも台詞を言っていても、ぐっと詰まることが度々あります。“人に優しい映画”になると確信しています」、綾野剛は「鶴瓶さんは深く潔く、小松さんは繊細で瑞々しく、平山監督は愛で現場を包み込んでくれる。私はこの作品の中で、本当を見つける事を捨て、嘘をつかない事を手に入れた」とそれぞれコメント。

小松菜奈は「今回、私が演じているのは、自分ならば決して耐えられない程の壮絶な過去を背負いながら、強い覚悟で生きていく少女の役です。共演者の方々とお芝居の化学反応を楽しみながら、日々挑戦しています」、平山秀幸監督は「笑福亭鶴瓶さんは、きっと新しい顔を見せてもらえるとお願いした。そこに綾野剛さん、小松菜奈さんという、才能溢れるキャストが加わって、芝居の応酬を見ていて楽しい現場となった」と述べている。

■笑福亭鶴瓶のコメント
平山監督から、長文のオファーの手紙をいただいたのが3年前。素晴らしい作品を数多く手がけた平山監督がそこまでおっしゃるならと、お引き受けしました。とにかくいい脚本なんです。クランクイン前に脚本を読んでいたら、涙が止まらず、撮影現場でも台詞を言っていても、ぐっと詰まることが度々あります。“人に優しい映画”になると確信しています。

■綾野剛のコメント
鶴瓶さんは深く潔く、小松さんは繊細で瑞々しく、平山監督は愛で現場を包み込んでくれる。私はこの作品の中で、本当を見つける事を捨て、嘘をつかない事を手に入れた。本当とは観念だ。嘘をつかないとは心念だ。平山監督のまなざしに魅せられ気づかされました。誰一人、自分に嘘が無い人達の物語です。優しく強く抱きしめて頂けたら幸いです。

■小松菜奈のコメント
今回、私が演じているのは、自分ならば決して耐えられない程の壮絶な過去を背負いながら、強い覚悟で生きていく少女の役です。共演者の方々とお芝居の化学反応を楽しみながら、日々挑戦しています。特に長野ロケでは、演技に集中出来る環境が整い、鶴瓶さんや綾野さんという諸先輩がオープンに接して下さるので、オンとオフを切り替えながら、現場で落ち着いて撮影に取り組めているのを実感しています。

■平山秀幸監督のコメント
原作が書かれた20年以上前と比べて、今ではスマホやパソコンで生活は便利になったけれど、むしろ、自分の荷物を抱えきれずに、心の病にかかる人が増えた気がする。
自身もどん底で苦しいのに、他人の痛みを思いやる――原作で、秀丸がみせる“自己犠牲”に圧倒され、どうしても映画化したいと脚本を書き始めた。
笑福亭鶴瓶さんは、きっと新しい顔を見せてもらえるとお願いした。
そこに綾野剛さん、小松菜奈さんという、才能溢れるキャストが加わって、芝居の応酬を見ていて楽しい現場となった。