VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーで、2018年までニッサン・モータースポーツのファクトリーチームとして活動を続けてきたケリー・レーシングは、長年にわたりチームのレギュラーを務めたマイケル・カルーソの放出を発表。今季はプライベーターとしてニッサン・アルティマを走らせる2019年を前に、エース格がチームを離脱することが確認された。
過去6シーズンにわたってニッサン陣営のワークスドライバーを務め、アルティマで通算2勝を挙げているカルーソは、2018年のドライバーズランキングで18位に終わるなど、近年は苦しい戦いが続いていた。
チーム全体が難しい状況に置かれた2018年中盤に、ニッサンがVASCでのワークス活動を終了することをアナウンスしたことで、ケリー・レーシングは2019年からプライベーターとしての参戦に回帰することとなったが、引き続き4台のアルティマをシリーズに投入することを表明している。
そのうち、プライベーター・アルティマのステアリングを握るドライバーには、2018年も勝利を飾ったリック・ケリーと、シリーズの紅一点となるシモーナ・デ・シルベストロの残留が早々に発表されており、残る2台のシートに空きがある状態となっている。
今後の去就に関して確たる情報は少ないながらも、カルーソはチームを離脱することだけがチームからの短いステートメントで正式発表される形となり、今後は耐久カップ登録のセカンドドライバーとして、今季VASC参戦の道を探る方向性が有力視されている。
■ドライバーラインアップ発表は公式プレシーズンテスト直前か
「ケリー・レーシングは、2019年シーズンに向けマイケル・カルーソがチームには戻らないことを確認しました。2013年を前に、ニッサン・モータースポーツのワークスプログラム始動とともに我々の冒険に加わってくれたマイケルは、チームにとって最高のアンバサダーでした」
「彼は2016年のダーウィンでアルティマにとってふたつ目の勝利を記録したのち、ニッサンがフロントランナーとして戦う力があることを常に証明し続けてくれました。ケリー・レーシングは6年にわたる彼の貢献に感謝を捧げるとともに、今後の成功を祈念しています」
在籍6年中、3シーズンでチームトップの戦績を残したカルーソは、VASCのシリーズ後半に3戦が設定されるレース距離500マイル越えの“エンデューロ・カップ”に向けたセカンドドライバー登録でのシート獲得に向け、数少ないトップチームのコドライバー枠を狙うことになる。
また、2018年にニッサン陣営に加わったアンドレ・ハイムガートナーは、引き続きプライベーターのアルティマをドライブする公算が高いとみられ、残る最後のシートにはVASCの下部組織であるダンロップ・スーパー2の卒業生である、ルーキーのギャリー・ヤコブセンを起用する可能性がささやかれている。
ケリー・レーシングの正式な2019年体制発表は、2月14日からフィリップ・アイランドで開催予定の公式プレシーズンテスト直前になるとみられている。