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武田玲奈が語る、『セレクト女子』で意識した感情の表現 日本初の“選択式”ドラマに迫る

2019年02月02日 08:41  リアルサウンド

リアルサウンド

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 武田玲奈が主演を務めるドラマ『セレクト女子~優柔不断な私にドロップキック~』が2月1日、YouTubeで公開された。本作は、画面に表示される選択肢をクリックすることでストーリーが分岐していく「インタラクティブドラマ」。2018年6月にチャンネルを設立し、松本穂香を主演とした『#アスアブ鈴木』、森田想、田中芽衣、蒼波純の3人が主演を張った『放課後ソーダ日和』を公開してきた「AlphaBoat Stories」による配信作品だ。


【動画】『セレクト女子』/日本初!選択して物語が進むインタラクティブ・ラブストーリー


 Mr.Childrenの「everybody goes~秩序のない現代にドロップキック~」を彷彿とさせる副題が示す通りに、ストーリーの中では優奈(武田玲奈)の意中の相手・賢治(狩野絹成)からのメッセージに一喜一憂し、優奈の脳内で「喜び」「怒り」「悲しみ」「不安」などを象徴する女子プロレスラーがバトルを繰り広げるという、一風変わったラブストーリーでもある。


 今回、リアルサウンド テックでは武田玲奈を直撃。ゲーム感覚で楽しむことができるインタラクティブドラマ『セレクト女子』についてはもちろん、もし自分ならどのような選択肢をとるか、そして現在の女優としてのあり方と、2019年の活動の展望を聞いた。(渡辺彰浩)


■「隠されたストーリーのようで、ゲーム感覚で観る」


ーー『セレクト女子』は画面上で選択肢を選ぶことで、ストーリーが分岐していく日本初のインタラクティブドラマです。


武田:恋愛シミュレーションゲームでは見たことある方式なんですけど、日本のドラマとなると初めての試みだと思うので、驚きと楽しみだなという感情がありました。


ーー確かに、驚きの展開もありますよね。


武田:思わず笑ってしまうような終わり方もあったり、ハッピーエンドとバッドエンドだけではなく、モヤモヤした終わり方だったり。いろいろ楽しんでもらいたいです。


ーー武田さんも実際に観られたんですか?


武田:ビジュアルコメンタリーを録りながら、全部観ました! まずは自分が選んだ通りにどんどん観ていって、全部観終わったら別の選択肢で、そこから自分で選択していったり、という感じでしたね。


ーー正直に選んでいった最初は、どういった終わり方に?


武田:すんなりハッピーエンドで終わるパターンに着地しました。最初は、カフェに行ったんだっけな……?


ーー20個も動画があると分からなくなっちゃいますよね(笑)。様々な結末がありますが、演じていてどのパターンが気になりましたか?


武田:詳しくはご覧いただきたいのですが、賢治がポエムを読みだしちゃうところとかは、「あれぇ……」と思いました(笑)。なかなかパンチ効いてますよね。あとは、優奈の理性が吹き飛んでメッセージを送り続けちゃうところは、怖いなと思いました。


ーーほとんどのパターンは第4話で終わりますが、あるストーリーだけは第5話まで続きます。


武田:けっこう衝撃な内容ですよね。まさかの違う男性が……だなんて。私自身もびっくりしました。


ーー隠されたストーリーのようで、ゲーム感覚で観ることができました。優奈の部屋に掛け軸が飾ってあったり、大仏のマスクがあったりするのも気になりました。


武田:優奈は優柔不断なので、自分の好きなものがありすぎて、部屋のテイストがグチャグチャになっちゃうっていうことみたいです(笑)。


ーー部屋のレイアウトにも、細かな設定が込められているんですね。一番最初の選択肢は、賢治からのメッセージに対しての「すぐに返信する」「時間を置いて返信する」の2択ですが、武田さんならどちらを選びますか?


武田:「すぐに返信する」を選びますね。賢治から来た文面が「優奈、今何してる?」なので、「今何してる?」って聞かれたら、今返します。友達同士でも送ったら、「今何してるよ」ってすぐに返してほしいし、何かしらの用事があるということなので。それが違った文面だったら変わってくるかもしれませんけど。


ーー賢治のメッセージの一つとして出てくる「ロック好き?」と聞かれたらどうですか?


武田:実際はよく分からないんですけど、「どうしたの?」って聞きますね。


■「普段の私は抑制しがち」


ーー『セレクト女子』はYouTubeチャンネルでの公開ですが、武田さんは普段YouTubeを観たりしますか?


武田:YouTubeはたまに観ます。観るとしたらMVが多いですね。最近は、洋楽のショーン・メンデスを観ました。


ーー武田さんはアニメも好きですよね。


武田:女子高生が南極に行く『宇宙よりも遠い場所』を観ましたね。


ーー休日の過ごし方を少し知ることができました。『セレクト女子』では優奈が、賢治のメッセージに一喜一憂することで武田さんが「喜怒哀楽」の多彩な表情を見せているのも印象的でした。


武田:脳内でプロレスラー(喜び、怒り、悲しみ、不安)が戦っているので、それにリンクさせるように大きめに自分の感情を出していきました。そこまで大変とは感じませんでしたが、自分の思っている感情を出していこうと意識はしました。例えば、普段の私は抑制しがちなんですけど、『セレクト女子』では怒りを抑制しないで、リミッターを外していこうと演じていました。


ーー武田さんは、主演を務めた『マジで航海してます。』(TBS系)、映画『パパのお弁当は世界一』、今クールではドラマ『新しい王様』(TBS)、『トクサツガガガ』(NHK総合)など、様々な作品に出演されています。今、これまでの経歴を振り返って、女優としての歩みはどのようなものでしたか?


武田:最初は何も知らず、何もできなかったのですが、様々な現場を経験して、いろんな人と会って、初期の頃よりかは成長できたかなと思います。どの作品も印象的で、それこそ映画『暗殺教室』もそうですし、最近の『新しい王様』も。どの現場でも演じることから学ぶことがたくさんあって、すごく充実しているなと思います。


ーーモグラ女子として、『non-no』の専属モデル、『週刊ヤングジャンプ』を始めとした週刊誌でも多くの表紙を飾っています。そういった場面で、それぞれ棲み分けをしていたりするんですか?


武田:棲み分けというのは、特にないですね。切り替えも意識せずにできているので、特に苦労していることもないです。表情はそこまで変わらないと思うんですけど、モデルだったらテーマに沿ってポージングだったりが変わってきたりしますね。


ーー2019年、女優としてはどのような役柄を演じていきたいですか?


武田:やったことない役はどんどんやっていきたいんです。どの役も自分とは絶対に違うので、演じていて楽しいですけど、今まではどちらかというと内気でいじめられていて、みたいな役が多くて。なので、逆にすごい明るい役、天真爛漫、ちょっとぶれていたり、ギャルとか、いろんな役に挑戦していきたいです。あとは、今年だけに限らずですけど向上心は持ちつつ、自分が出た作品を観てダメなところがあれば分析して、次に繋げていきたいなと思います。


ーー昨年は、出身の福島県でも活躍されていましたよね。


武田:いわき市の魅力を発信する動画を撮影したり、福島競馬場の100周年アンバサダーを担当しました。特に福島競馬場の仕事は、知り合いから「競馬場、行ってみたいんだよね。どうだった?」と聞かれることも多くて。トークショーだけでもまた行きたいなと思っています。福島のお仕事は機会があれば、どんどんしていきたいですね。実家にも帰省ができますし(笑)。


(渡辺彰浩)