2018年の12月にスーバーバイク世界選手権のバイクをテストしたメルセデスのルイス・ハミルトンは、MotoGPバイクでのテストを望んでいる。これに対してペトロナス・ヤマハSRTよりMotoGPに参戦するフランコ・モルビデリとファビオ・クアルタラロが、MotoGPバイクを貸し出すつもりだと話した。
ペトロナス・ヤマハSRTは、2019年シーズンよりロードレース世界選手権MotoGPクラスに参戦するヤマハのサテライトチームで、ペトロナスがタイトルスポンサーを務めている。1月28日(月)にマレーシアで体制発表会が行われたが、この会場には同じくペトロナスがスポンサーをしているメルセデスのF1マシンが展示されていた。
2018年に自身5度目のドライバーズタイトルを獲得したハミルトンがMotoGPバイクでのテストを熱望していることもあり、ペトロナス・ヤマハSRTの発表会では、ハミルトンの夢が叶うことはあるのかと質問が挙がった。
『Crash.net』によると、セパン・インターナショナル・サーキットのCEO兼ペトロナス・ヤマハSRTのチーム代表を務めるラズラン・ラザリ氏は、このような質問が出たことについて驚くことはなかったという。
「ペトロナスとともに仕事をして、メルセデスF1は彼らの戦いの中で非常にアグレッシブだ」とラザリ氏は語った。
「遅かれ早かれ、彼らがルイス・ハミルトンにテストの機会を設けても、私は驚かないだろう」
上述の通り、ハミルトンはすでにスーパーバイク世界選手権(SBK)に参戦するパタ・ヤマハ・オフィシャル・ワールドSBKチームのマイケル・ファン・デル・マークとアレックス・ロウズとともに、ヘレスでヤマハYZF-R1をテストしている。
このテストでハミルトンは一度転倒を喫しているが、幸い大事には至らなかった。テスト後には「僕はずっと4輪よりも2輪が大好きだった……バイクでレースをしたいと思っていた。だけど彼らは僕とは違う次元にいたので、僕はただバイクに乗ることを楽しんで、このトラックの限界を探るのがいいだろう」とSNSに投稿し、さらにはバレンティーノ・ロッシが主宰する『VR46ライダーズアカデミー』の拠点となっているダートトラックを訪れたいと望んでいた。
■MotoGPライダーがハミルトンのテストを歓迎「すぐにバイクを差し出すよ!」
ペトロナス・ヤマハSRTのライダーであるモルビデリは、トレーニングの一環としてカートに乗ったという。しかし彼は、メルセデスのF1マシンをドライブしてみたいと話した。
「もちろん、F1マシンに乗ってみたいよ!」
「もしルイスが僕のMotoGPバイクに乗りたいというのなら、すぐにバイクを差し出すよ。たとえ僕がF1マシンをドライブできなくてもね」
チームメイトのクアルタラロも、ハミルトンにバイクを貸すことを厭わず、またモルビデリ同様にF1マシンをドライブしたいと明かした。
「(バイクを貸すことは)問題ないよ! 彼のマシンをドライブできたら、夢のようだろう」
「僕はF1が大好きだ。地元ではカートもやっている。路上ではあまりスピードを出すことはできないけれど、自分の車を運転するのも好きなんだ」