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世界的衣装デザイナーのワダエミ、オダギリジョー長編初監督「ある船頭の話」の衣装を担当

2019年01月30日 11:12  Fashionsnap.com

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衣装デザイナーのワダエミが、オダギリジョーの長編初監督作品「ある船頭の話」の衣装デザインを担当した。主演に柄本明、共演に村上虹郎を迎え、9月に新宿武蔵野館などで公開される予定。

 同作の舞台は、橋の建設が進む山村。川岸の小屋で生活する船頭の主人公トイチ(柄本)は村人の源三(村上)が遊びに来るとき以外は黙々と渡し舟を漕ぐ日々を送っていたが、ひとりの少女が現れたことを機に人生が大きく変わっていく様子を描く。撮影は昨年7~8月と今年1月に行われ、完成は今春を予定している。
 スタッフはワダのほか、撮影監督に「ブエノスアイレス」や「恋する惑星」で知られるクリストファー・ドイル、映画音楽にジャズピアニストのティグラン・ハマシアンを起用。オダギリは「一人の船頭を通して見つめる『本当に人間らしい生き方とは?』美しい日本の原風景を季節と共に切り取り描きたいと思っています」とコメントしている。
 ワダは京都市立芸術大学西洋画科を卒業後、アメリカ映画「マルコ」(1972年公開)で衣装デザインを手掛けて以来、世界各地で映画や演劇、オペラなどの衣装デザイナーとして活動。黒澤明監督作品「乱」(1985年公開)では日本人女性初となる米アカデミー賞衣装デザイン賞を受賞した。この他、中華圏で最も権威のある映画賞「香港電影金像奨」では、ロニー・ユー監督作品白髪魔女伝」(1994年公開)、メイベル・ チャン監督作品「宋家の三姉妹」(1998年公開)、チャン・イーモウ監督作品「HERO」(2003年公開)で計3回の最優秀衣装デザイン賞を獲得。舞台においては、1993年に上演された「オイディプス王」で第45回エミー賞衣装デザイン賞に選ばれた。近作にはバーナード・ローズ監督作品「サムライマラソン」がある。
■ある船頭の話:公式サイト