1月28日、WEC世界耐久選手権は3月13~16日にアメリカ・フロリダ州のセブリング・インターナショナル・レースウェイで開催される2018/2019年“スーパーシーズン”第6戦セブリング1000マイルのエントリーリストを更新。同日発表した。
2012年以来、7年ぶりに行われるWECのセブリングラウンドは、北米最高峰の耐久シリーズであるIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップの第2戦セブリング12時間と同じ週末に行われる一戦だ。
WECのシリーズ戦では通常、ル・マン24時間レースを除いて6時間フォーマットが基本となっているが、ここセブリングでは1000マイル(約1600km)、最大8時間で争われることになっている。
シリーズは2018年12月にセブリングの暫定エントリーリストを発表。今回の更新版はそれを基にドライバーラインアップの変更や追加エントリーなどが反映されている。
そのなかでもっとも大きなトピックはウイリアムズF1から2018年シーズンにフル参戦したセルゲイ・シロトキンのSMPレーシング加入だろう。
2019年はF1のレギュラーシートを獲得できなかったシロトキンは、母国チームのLMP1カー17号車BRエンジニアリングBR1・AERをステファン・サラザン、エゴール・オルジェフとシェアする予定だ。なお、シロトキンは2017年のル・マンで同チームのLMP2カーをドライブしており、今回がWEC参戦2度めとなる。
また、SMPレーシングは僚友11号車BR1を駆るジェンソン・バトンが、セブリングと第7戦スパを欠場することになっているが、元F1王者の代役を務めるドライバーについて未だアナウンスをしていない。
そんなSMPレーシングのライバルであるレベリオン・レーシングもドライバーを一部変更。3号車レベリオンR13・ギブソンの第1ドライバーがベテランのマティアス・ベッシェから、フランス人ドライバーのナタナエル・ベルトンに代わっている。
LMP2クラスではジャッキー・チェン・DCレーシングの“マレーシア号”こと、マレーシア人ドライバー3名が搭乗する37号車の布陣が様変わり。新しいドライバーラインアップは、デビッド・ハイネマイヤー・ハンソン、ヨルダン・キング、ウィル・スティーブンスという3人組だ。
■アメリカで絶大な人気を誇るコルベット・レーシングが母国ラウンドにも殴り込み
暫定エントリーリストでは10台の参加となっていたLM-GTEプロクラスは、IMSAを主戦場とするコルベット・レーシングが第5戦上海に続けてふたたびスポット参戦する。
マシンはお馴染みのシボレー・コルベットC7.Rで、ゼッケンも上海戦とおなじ『64』だが、ドライバーは前回のオリバー・ギャビン/トミー・ミルナー組に代えてヤン・マグヌッセン/アントニオ・ガルシア/マイク・ロッケンフェラー組となった。なお、このトリオはIMSAでは3号車コルベットを担当していることから“スーパーセブリング”の週末はダブルヘッダーを戦うことが予想されている。
この他にも同クラスではBMWチームMTEKが第3ドライバーを登録。マーティン・トムチェク/ニッキー・キャツバーグ組81号車M8 GTEにアレクサンダー・シムズが、82号車組にはブルーノ・スペングラーが加わりアウグスト・ファーフス、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタとマシンをシェアする予定だ。
また、アストンマーチン・レーシングは、当初97号車アストンマーチン・バンテージAMRに起用予定だったジョナサン・アダムの登録を取り消している。このため同車のアレックス・リンとマキシム・マルタンはふたりで1000マイルを戦うことになる見込みだ。
LM-GTEアマクラスの変更は一点のみで、前述のアダムが第3戦シルバーストンから助っ人を務めているTFスポーツの90号車アストンマーチン・バンテージに復帰している。
4クラス合計35台が出走予定のWECスーパーシーズン第6戦セブリング1000マイルは、3月13~16日に開催される。