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KERA CROSS第1弾『フローズン・ビーチ』に鈴木杏、ブルゾンちえみら

2019年01月29日 15:40  CINRA.NET

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『フローズン・ビーチ』チラシビジュア
連続上演シリーズ『KERA CROSS』の第1弾作品『フローズン・ビーチ』が7月から上演される。

東宝とキューブが贈る『KERA CROSS』は、ケラリーノ・サンドロヴィッチの数々の戯曲を、様々な演出家たちが新たに作り上げるシアタークリエの連続上演シリーズ。第1弾となる今回は、1998年にナイロン100℃の公演として東京・新宿の紀伊國屋ホールで初演された『フローズン・ビーチ』を鈴木裕美の演出で上演する。

『フローズン・ビーチ』は、16年間にわたる女性同士の心の機微を描く密室劇。1987年、1995年、2003年のある夏の日を切り取り、憎しみと赦し、拒絶と理解、偶然と因縁に翻弄される女たちを描いたミステリーコメディーだ。1999年に『第43回岸田國士戯曲賞』を受賞している。

キャストには、鈴木杏、ブルゾンちえみ、朝倉あき、シルビア・グラブが名を連ねる。ブルゾンちえみは同作が初舞台となる。

ケラリーノ・サンドロヴィッチは「『KERA CROSS』では、これから色んな方が演出して下さると思いますが、もう本当に自由に料理して欲しいと思ってます。『フローズン・ビーチ』のキャストの皆さんも、もう劇団公演からはかなり時が経っていますので、初演時のことなどまったく気にせず、今の目で、今の感覚で読んで、今の体でそれぞれの登場人物を演じて頂けたらと思います」とコメント。

鈴木裕美は「KERAさんからは『好きにして。なんなら作家を入れて書き直してもいいけど、その時は才能ある人に頼んでね』とまで言われておりますが、私は戯曲を自分の世界に引っ張り込むより、その作家の世界に旅に行く方が好きなので、基本、まんまやるつもりです」「KERAさんの世界へ一緒に旅する仲間には、これもある意味、奇妙で絶妙な取り合わせの4人の剛の者たちが集まってくれました。頼もしい旅仲間です」と述べている。

公演は7月12日からの神奈川公演を皮切りに、7月31日から東京・日比谷のシアタークリエ、8月16日から大阪・サンケイホールブリーゼ、8月23日に愛知・名古屋の日本特殊陶業市民会館ビレッジホールで上演。その他各地での上演が予定されている。東京公演のチケットは5月18日から一般販売開始。詳細は『KERA CROSS』のオフィシャルサイトで随時発表される。

■鈴木杏のコメント
『フローズン・ビーチ』は、引き込まれて、巻き込まれて、気がついたらすんごく面白い!っと胸が高まっていて、しばらくその状態から抜け出せない、、、。そんな印象深い作品としてずっと自分の中に残っていたので、今回自分がその作品の中に入ることになるとは!と驚いています。

KERAさんの劇作はただ読んでる時は純粋に楽しめるのですが、いざ演じる!となって読むと、白目を向いて泡を吹きたくなるほど、ハードルの高さを感じます。今はまさに震えているところです。
鈴木裕美さんは登場人物を誰よりも愛して、役者のこともしっかりと受け止めてくださる方です。私に演劇の楽しさを教えてくださった方でもあります。なので心強いですし、何よりも久し振りに一緒に作品を作ることが出来るのが、とても嬉しいです。

共演者の皆さんは、はじめましての方ばかりですが、出会えることが嬉しいです。きっと「フローズン・ビーチ」だからこその出会いなのだと思います。たくさん刺激をうけたいです。いい稽古、本番になるように頑張りたいです

「フローズン・ビーチ」という素晴らしい戯曲を前に、自分にちゃんと務まるのか、と不安がないと言ったら嘘になりますが、心強く魅力的な演出の鈴木裕美さん、そして出演者の方々と、このチームでしか作れない新鮮でエネルギッシュな「フローズン・ビーチ」をお届けできるように頑張ります。ぜひ劇場に目撃しにいらしてください。

■ブルゾンちえみのコメント
みなさん、こんちには。ブルゾンちえみです。
舞台『フローズン・ビーチ』に出演させて頂くこととなりました。本当に、嬉しいです。
今回初舞台の私ですが、観劇するたびに、舞台上で生き生きと、エネルギッシュに輝いている俳優さんたちを見て、なんて気持ち良さそうなんだろう!と羨ましく思い、そして、厳しそうであればあるほど、簡単じゃなさそうだからこそ、格好いいなあと、憧れる気持ちがありました。
「観る側」だった自分が、今度は舞台に「立つ側」となる時が、今回やってきた訳で、緊張と共に、ワクワクする気持ちでいっぱいです。

初舞台で、KERAさん作、鈴木裕美さん演出の舞台…正直、緊張感と恐れ多い気持ちしかなかったのですがその反面、最初からこんな恵まれた環境で経験させて頂けるということにまたとないチャンスだ!と、興奮しました。せっかくの機会を120%、全身全霊で、どっぷりとKERAさん、裕美さんの世界に浸かりたいと思いました。
共演の方々は、素晴らしい女優さんたちばかりで、本当に、畏れ多く感じます。それぞれ違ったタイプの女優さんと、一気にご一緒させて頂ける自分が、なんて贅沢なんだろう、とつくづく思います

『フローズン・ビーチ』の台本は、本に吸い込まれるよう一気に心を引き込まれて読みました。
非現実的なことが起きても、どこかリアリティがあり…不思議な感覚でした。
4人の登場人物は、それぞれ独特の個性で、ぶっ飛んでるなあ、と思う反面、それぞれのどこかに、共感してしまう部分もある。重厚感ある物語で、読み終わった後、気持ちいい疲労感がありました。
この作品に参加させてもらえるんだと思うと、身が引き締まる、自分がいました。

私自身、初となる舞台でまだまだ未熟者ですが、これからの稽古を全身全霊で、噛り付きたいと思います。舞台でのブルゾンちえみも楽しんで頂けるよう、頑張ります!皆さまどうぞ、よろしくお願い致します!

■朝倉あきのコメント
『フローズン・ビーチ』は、みんなどこか狂気に満ちていて、自分はこんなふうにはなりたくないと思うのに、キャラクターそれぞれに、じっとりとした妬みにも似た羨ましさを感じてしまうくらい、痛快で爽快な物語だと思いました。強烈な個性の彼女たちが、自分の人生が変わるような選択をしたときが、笑ってしまうくらい人間くさくて親近感がわいてしまうので、ちょっとぞっとします。
今回、私にとって、またとない機会であり夢のような環境だなと感じています。と同時に、今からもう、心臓が口から飛び出そうな気持ちです。つまり、とてもどきどきしていますが、楽しみな気持ちが遥かに勝ります。細かなこともしっかりすくい取り、沢山のことを自分の力にしたいと思います。

共演の皆さんとご一緒するのも楽しみです。鈴木杏さんは、まるでこちらの心の内を見抜かれているような、真っ直ぐな眼差しと雰囲気に、昔からずっと憧れている存在です。
ブルゾンちえみさんは、好きなスタイルを堂々と貫かれ、かっこよくて楽しそうでありながら、ピュアな一面もある可愛い方、という印象もあります。
シルビア・グラブさんは、劇場全体を包み込むような温かさとパワーのある歌声、そして染み込むように届く言葉に、他の方にない魅力を感じたのを覚えています。

小気味よくダークでちょっと純粋な、この魅力たっぷりの彼女たちに負けないくらいに、自分の身体の中身をすべてさらけ出す勢いで演じたいと思います。ご来場の皆様に沢山笑い飛ばしていただけるよう頑張ります。

■シルビア・グラブのコメント
ケラリーノ・サンドロヴィッチさんの戯曲、鈴木裕美さんの演出、すごくご一緒したかったお二人が作る作品に参加させていただくので、とても楽しみにしています。

そして全員初共演!緊張しますが最近ではなかなかない状況なので、その緊張感を楽しみたいと思います。かなり個性がバラバラな4人だと今の段階では思っているので面白くなる気しかしません!

個人的なことですが、共演者・作家・演出家がALL初めてなのでワクワクが止まりません。KERA CROSS第一弾ということで、ナイロン100℃ではないメンバーで、この戯曲をやりますが、新しいものが生まれるすごい場所に違いない!ぜひ楽しみにしていてください!

■ケラリーノ・サンドロヴィッチのコメント
女性だけの芝居を書いたのはこの作品が初めてで、自分の腕試しのような気持ちもありました。時代背景を明確にして芝居を描く面白さを感じ始めていた頃ですね。35歳か。若いなあ。
当時、出演者の犬山イヌコが取材の時に「この芝居で岸田戯曲賞をればいいのに」と言って、「そんなこと言うなよ、活字になっちゃうじゃないかよ」と思った事が印象として残ってますね。(笑)それで実際に獲れちゃったのがすごい。犬山のおかげかも。
今回の演出・裕美ちゃんは、堅実な演出をされる方だと思います。僕も、あまりそうは思われてないかもしれませんが、実は常に、古典的と言っても良いようなスタンダードな演出を心掛けているつもりなので、そういう意味では同じ様な所にいる演出家さんだと思います。とは言え、女性ばかりの芝居を女性が演出するとまた色々と僕にはわからない女性像が見えてくるんじゃないでしょうか。それから、この芝居は1987年、1995年、2003年と8年幅で経年を描いてるんですけど、当時はまだ未来だった「2003年」をとっくに超えてしまっている今、時間が作る視点の変化というものを、どういう風に調理するのか、それが楽しみですね。
「KERA CROSS」では、これから色んな方が演出して下さると思いますが、もう本当に自由に料理して欲しいと思ってます。『フローズン・ビーチ』のキャストの皆さんも、もう劇団公演からはかなり時が経っていますので、初演時のことなどまったく気にせず、今の目で、今の感覚で読んで、今の体でそれぞれの登場人物を演じて頂けたらと思います。

■鈴木裕美のコメント
最初からこんなことを申し上げるのはナンですが、私はかねてより「KERAさんの本はKERAさんが演出するのが一番面白いに決まってる!」と発言しておりました。様々な飲み会で私のその熱弁を聞いた方、申し訳ありません。謝ります。「フローズン・ビーチ」を演出しませんか?と誘われて、その魅力に抗うことができませんでした。
やるからには前言撤回で、「KERAさんの本はKERAさん以外の人が演出しても面白いに決まってる!なぜなら本が面白いから」と改めさせていただきたいと思います。

KERAさんからは「好きにして。なんなら作家を入れて書き直してもいいけど、その時は才能ある人に頼んでね」とまで言われておりますが、私は戯曲を自分の世界に引っ張り込むより、その作家の世界に旅に行く方が好きなので、基本、まんまやるつもりです。
そして、KERA作品の1つの大きな特性であると思っている、《ファンタジーとリアルの奇妙で絶妙なバランス》に、私なりの美しさ、面白さが発見できればと思っています。

KERAさんの世界へ一緒に旅する仲間には、これもある意味、奇妙で絶妙な取り合わせの4人の剛の者たちが集まってくれました。頼もしい旅仲間です。珍道中にはなりそうですが(笑)楽しい旅になると思います。私たちで5人でしか行けない場所にたどり着き、5人でしか見られない景色を見たいと思います。