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"漫泊"を提案する「マンガ アート ホテル トーキョー」が神保町エリアに開業、5000冊に埋もれる空間に

2019年01月28日 16:03  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

館内の様子 Image by: FASHIONSNAP.COM
5,000冊を超える漫画を揃えるホテル「マンガ アート ホテル トーキョー(MANGA ART HOTEL, TOKYO)」が2月1日、神保町エリアにオープンする。関係者向けに実施された内覧会では、施設のテーマである"眠れないホテル"を体現する空間が公開された。

 マンガ アート ホテル トーキョーは、宿泊施設の運営代行を手掛けているdotが企画から運営までを担当し、建築設計とブランド開発の責任者に「Architects of the Year 2017」を受賞した若手建築家の山之内淡を起用。実際に手にとって読み込むことで世界観に入り込める漫画の特徴を最大限に活かすとともに、新たな作品との出会いの場を創出する。
 場所は、都営地下鉄新宿線小川町駅から徒歩1分の神田錦町1丁目に位置する複合ビルLANDPOOL KANDA TERRACE内の4階と5階。床面積は約170平方メートルで、女性用の客室を4階に16室、男性用を5階に19室、それぞれ専用フロアとして展開する。施設内は、5階の受付をネオンカラーのアクリル板で仕上げたPUBLIC ZONEをはじめ、漫画のコマをイメージしたサインが特徴のトイレやシャワールームがあるUTILITY ZONEや宿泊スペースのMANGA ROOMの3つの空間で構成。漫画に埋もれるような空間にするため、表紙が目立つように内装のベースに白を採用した。閉塞感を緩和するために床は淡いピンク色で、天井には真鍮の板を取り付けた。また寝室をブロック状に設置し、入り組んだ構造にすることで空間に奥行きを持たせ、一晩中ゆっくりと漫画と向き合える空間を設計した。
 取り扱う漫画は、dotの共同代表である御子柴雅慶氏と吉玉泰和氏が実際に読み、知名度に拘らずにストーリーの面白さや作画の美しさなどの観点から、男性向けと女性向けをそれぞれ選書。浦沢直樹の「20世紀少年」や荒木飛呂彦作「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズといった有名作品をはじめ、猪ノ谷言葉による「ランウェイで笑って」や市川春子の作品集「虫と歌」、永田カビの「さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」など様々なジャンルが揃い、全ての作品が購入できる。今後はユーザーの意見を聞きながら、一部の時間のみフロアの行き来を自由にすることなどを検討するという。知らない作品を手に取ってもらう工夫として、陳列された漫画の中から約600作品に選書理由などのコメントを付けたほか、店員に気分や好みの作家を伝えると館内の作品からをおすすめが提案される。外国人訪問客を想定し、英語版の作品も約800~900冊を用意している。
 dotの御子柴共同代表は施設について、「単なる漫画喫茶ではなく、作品に入り込める時間と空間を確保するためにホテルとしての運営を決めた。本の街である神保町は漫画をはじめとした本との出会いを求める人が多く訪れることもあり、良い場所だと思う。普段から漫画を読む人もそうでない人も、新しい作品を発見できる施設にしていくので、気軽に利用してもらえたら」コメントした。

◾️マンガ アート ホテル トーキョー開業日:2019年2月予定住所:東京都千代田区神田錦町1-14-13 LANDPOOL KANDA TERRACE 4階、5階室数:35室(女性専用 16室、男性専用 19室、男女別フロア)宿泊料金:平日4,800円~5,800円、土日および祝日とその前日5,800円~6,800円※変更の可能性あり公式サイト