2019年のWRC世界ラリー選手権第1戦モンテカルロは1月27日、SS13~16が行われ、セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)が総合優勝を飾った。前日に行われた4ステージすべてでワン・ツーフィニッシュを飾っていたトヨタ陣営はオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合3位に食い込み、3年連続の開幕戦表彰台獲得となった。
WRCの2019年シーズン開幕戦となるラリー・モンテカルロ。競技初日こそオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合首位につけたものの、翌2日目には大会5連覇中のオジエがトップに浮上、僅差の2番手にティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が続く格好となっていた。
オジエとヌービルが4.3秒差の一騎打ち状態で迎えた競技最終日、「マシンが100%の状態ではない」というオジエに対し、ヌービルはSS13~15まで3SS連続で早いタイムを刻んでみせる。この結果、両者はわずか0.4秒差で最終ステージに臨むことに。
ラリー・モンテカルロの最終ステージである13.58kmのSS16は、タイトヘアピンが連続するダウンヒルステージ。出走順が先のヌービルは9分43秒でステージを走り切る。
最終走者として登場したオジエは9分41秒2を記録して、ヌービルを凌駕。シリーズ6連覇中の王者オジエがラリー・モンテカルロ6連覇を達成した。
走行を終えたオジエは「シーズンで一番勝ちたいラリーだから最高の気分だ」と涙を交えながらコメント。また総合2位に終わったヌービルがオジエに近づき祝福する姿もみられた。
セバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)とヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)、タナクの三つどもえとなっていた総合3位争いは、SS14で最速タイムを記録したタナクがローブに2.8秒リードをつけて総合3番手に浮上すると、SS15ではその差を8秒にまで広げてみせた。
タナクは最終ステージでもペースを緩めず9分43秒1のステージ4位で完走。一時は総合7番手まで後退したタナクが総合3位まで順位を挽回した。 タナクに続く総合4位は1.7秒差を守りきったローブに軍配。ラトバラは総合5位でシーズン開幕戦を終えている。
最終SS16ではクリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)がライバルたちを5秒以上引き離す圧倒的な速さをみせてステージ優勝。ボーナスポイント5点を奪った。総合ではラトバラに続く6位でトヨタ初戦を終えた。
2019年のWRC第2戦は2月14~17日に行われるラリー・スウェーデン。北欧のスウェーデンを舞台に争われるシリーズ唯一のフルスノーイベントだ。